インディアナポリス研究会コルツ部

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T.Ugoh
我々はこの男を
頼りにしなければならない。
 通称ウゴウゴウーゴ君。まあわたししか呼んでないけど。
 今年のドラフトで来期の一巡指名権を使い2位で指名され私のみならず全コルツファンを驚かせた男。正確には驚かせたのはポリアンだけど。
 指名当初はコルツファンのあいだでもいろいろと物議を醸したが、それから3ヵ月後思わぬ形で指名は大正解となる。ポリアンはこの事態を想定、というか嗅ぎ取っていて彼を指名したのではないかという憶測も流れたりしたが、グレン引退の情報を仕入れていてウゴーを指名したのか、ウゴーが指名されたからグレンは引退を決意したのか、卵が先か鶏が先か、真相は闇の中である。

 ドラフト指名当初はこんなホームレスみたいな顔をしたおっさんで大丈夫かいなとわたしなどは訝しんだものであるが、いまや完全にコルツの先発LTである。実際彼が引っ込んだ先日のJAX戦などはいきなり左サイドがスカスカ、マニングプレッシャー掛けられまくり、C.ジョンソンではLTがつとまらないことがはっきりした。うちのOL陣でLTがつとまるのはもはや彼のみである。もっとも今までもグレンしか居なかったけど。

 そのグレンとの比較であるが、機動力などを加味するともはやこちらの方が上かもしれない。大学時代陸上競技もやっていたというだけあって、彼を擁する左サイドの縦横無尽なリードブロックは今年のコルツオフェンスの売りである。ドラフト上位ながら同期の同ポジションに超大物プレイヤーがいた為、地味に入団し大物前任者に匹敵あるいは凌ぐ活躍をする変な名前をした不敵な面構えの男といった点は昨年のアダイに似る。その関係は、ドラフト下位あるいは外入団ながら思わぬ形でスターターの座が転がり込みそのまま定着、堅実な働きを見せるという点で似るベシアとエド.ジョンソンのそれと同じい。なんだかややこしい事を書いてしまったが、とにかくウゴーはいい。Tony is good である。マニングさんの後ろ側をよろしくお願いしまっす。いやほんとに。

 ドラフトレビュー誌などによると、彼はもともとけっこう期待されて大学に入学、しかしその後伸び悩んだものの、大学最終年に良いコーチに出会いその才能が開花とある、あったような気がする。確かにその発言やたたずまいから察するとコーチングに影響を受けやすいタイプのように見受けられる。その点に関してはムード大先生のいるコルツにとってはむしろ好都合である。おおいに期待できる。

 そのプレイスタイルから容易に想像されるように、怖いのは怪我である。じっさい既に怪我がちである。このあたりは常にそこにいたグレンにはっきり劣る。

 出身大学はアーカンサス。たしかにアーカンサスっぽい。名前のイメージだけだけど。
 フルネームはAnthony Ike Ugoh Jr。ジュニアである。よくわからんが。
 珍しい名前なので外国人(非アメリカ人)かと思ったら、ふつうにヒューストン出身。よく分からん。

                                          2007/11/2

 ’10シーズン開幕前に、こういう記事を書くのも縁起が悪いのであるが、ウゴーが左脚つま先のケガを理由にカットされちゃいました。ケガから回復する見込みが無いというよりは、ケガから回復してもスターターになれそうな見込みが無いというのが正しい理由だと思います。ケガは体のいい言い訳だろう。ケガの程度は良く分からないが、アメリカ医学で全く回復の見込みが無いというケガは、そうは無いであろうし、回復するのであれば、曲がりなりにもドラフト上位指名なのだから、IRに入れるだろう。

 上の記事にもあるとおり、2007年のドラフトで2008年の1巡指名権を使って、2巡全体42位でドラフトした選手なのだから、実質1巡扱いである。それもLTというポジションの性質上、何が何でもスターターを奪って貰わなければいけない選手だった訳である。それが、こういう形でサヨウナラとは、とほほ。

 コルツ弱体化の第一歩目として後世に(大袈裟な、)記憶される事だろう。第1歩目は、正確には、タリク・グレン突然の引退か。それが第一歩目で、このユゴーが2歩目、3歩目はハリソンのケガと、それに起因する引退、以降はピーコック(覚えてる?)とかエド・ジョンソンとかが続くだろう。
 しかし、スーパー制覇のその年から、いきなり弱体化が始まるとは。スポーツの世界っておそろしいのお。

 2008年ドラフトの1巡を使っての指名なので、その年の2巡はポラックということになる。まさかのワン・ツー・バストだけは避けてもらいたいものである。ポラックには、何が何でもスターターを勝ち取ってもらいたい。
 上位指名のバストというのは、申す迄もなく、チームにとっての大打撃、弱小チームの最大の特徴なので、それだけは避けたい。このままだと、ゴンザレスもバストっぽいし。

 この手の上位指名のバストというのは、勿論本人にも原因があるのであるが、それ以上に、獲得したチームの方に問題があると私は考えている。見る目が無かったというのも勿論問題だけど、それ以上に、そのプレイヤーを育てる事が出来なかったということが問題なのである。私は、この「選手を育てる」という言葉・考え方があまり好きではないので、選手の使い方という表現に変えるが、その選手の使い方を見つけることが出来なかったチームの方に問題の多くがあると考えている。
 ジャマーカス・ラッセルのような、とんでもないリーチのプレイヤーならともかく、上位指名される選手の多くは、多くの人々の目に良いと映るから、上位指名されている訳である。ごく一部の人々の目のみに良いと映るのなら、下位指名やドラフト外で十分獲得できる訳である。そういう多くの人々の目に良いと映る選手をスターターに出来ないというのは、やはり獲得したチームの方に問題があると思わざるえない。そのプレイヤーの才能を発揮できる場をチームは与えられなかったという事になるだろう。これは、一般に考えられているよりも、はるかに大きな罪だと思う。

 ユーゴーも、仮にケガが完治したとしても、NFLに戻ってくるのは難しそうだなあ。プレイスタイルからいっても、LT以外は出来なそうだし。本格的にサヨウナラか。

 そして結局日本語表記は一定せずまい。私もこの記事やこのサイトで、ウゴー、ユゴー、ユーゴー、ウーゴー等々、そのときの調子でいろいろ書いてきたが、結局どれが正解だったのだろう。まあ、スターターに定着できない選手の日本語表記は一定しないか。

 ちなみに、最後にウーゴーのプレイ振りについて私の評価を書いておくと、正直に言って、チャーリー・ジョンソンとの違いはさっぱり分からん。パスプロ、つうか総合的に見ても、ユゴーの方が良さそうに見えたのだが、どうだろう。 ほんと、OLの評価は素人には難しい。現今、インディファンの間で問題になっているコルツOLも、もしかしたら、内部的には合格点が与えられているのかもしれん。
                                            2010/9/12
 
T.Jennings
こんなことばっか
やらされとる。
 今まで私の視野から消えていた選手なんだけど、最近ちょろっとその姿を表してきたので記事を書きます。

 なぜ今まで私の視野から消えていたかというと、その背の低さも勿論あるのだけれど、何よりプレイに精彩を欠いていたからである。

 もともとは2006年のドラフト2巡目62位の選手で、2巡選手にありがちな、何々ならば1巡という選手で彼もあった。彼の場合は、無論、背が低くなければ1巡、である。
 ちなみに、この前後3年くらいコルツはドラフトで、J・デイビッド、N・ハーパーという微妙ながらスターターが固定されていたにもかかわらず、毎年2名づつCBを連打していた頃である。両スターターのプレイにダンジーはよほど腹をすえかねていたのだろう。

 2005年:M・ジャクソン(1巡29位)、K・ヘイデン(2巡60位)  現スターター陣。
 2006年:T・ジェニングス(2巡62位)、T・J・ラッシング(7巡238位、リターナー込み)  このま
        ま消えそう。
 2007年:D・ヒューズ(3巡95位)、M・コー(5巡173位)  雄飛の前の雌伏の時。
 こんな感じ。

 で、その入団以来のティム・ジェニングスのプレイ振りではあるが、序列的にニッケルに入る事が多いものの、いまひとつそのプレイに精彩を欠いていた。
 たしかにカバー2のニッケルというのは意外に難しいポジションではある。前任者のマーリン・ジャクソンも混乱していた。というのも、ニッケルバックというのは本来、敵の第3レシーバー、大概スロットレシーバーにマンツーマンで就く事がその主な任務なのであるが、カバー2の場合、ガチガチでマンツーマンで守っていたらカバー2でなくなってしまうし、かといって単にゾーンで守っているだけならばニッケルを入れる意味が無い、そのままLBを入れておけば良いだけの事である。もともとLBにはゾーンカバーに長けたプレイヤーを入れているわけなのだから。その辺の判断がカバー2のニッケル自身、そうしてコーチ陣にも非常に難しいのである。ややこしいのである。カバー2のニッケルに著名なプレイヤーはいないのではないだろうか。リッキー・マニング・Jrつう例外もいるにはいるが。

 さらにT・ジェニングスの場合はニッケル体型の際、M・ジャクソンがそのタックル力を買われてニッケルの位置に就き、彼T・ジェニングスは第1レシーバーに就かされ、逆にその身長のミスマッチを衝かれて、醜態を晒すという場面も少なくなかった。それが私の視野から消えていた主な理由である。あらためて考えてみると、損な役回りのプレイヤーだったのかもしれない。いまだ、CBのスタッツの華、インターセプトはゼロだし。すまんティム・ジェニングス。

 ドラフト時の評価ではマンツーマン能力に長けたプレイヤーという事であったが、スペシャルチームでの動きなどを見ていると、細かなステップワークを得意とするというよりは、直線的な動きの方が得意なようである。彼のマンツーマン能力とは、クイックネスやアジリティで勝負するというよりは、一試合を通しての駆け引きで勝負するタイプなのだと思う。おこがましいかもしれないが、そういった意味ではミネソタのアントワン・ウィンフィールドに近いタイプなのかもしれない。タックルもなかなかだし。

 ロブ・モリスと同じく、入るチームを間違えたか。っつても自分で選べる権利は無いのだけれど。そういった意味ではドラフト制度の犠牲者といえなくもない。おそらく再契約は無いであろうから、次のチームで頑張ってください。入るチーム、間違えんなよ。

 フルネームはTim Jennings。クリスマス・イブの生まれ。

           なかなか試合を見る暇がない。労働者はつれえよ。  2008/9/30

 10月12日のBAL戦でついにキャリア初インターセプト。これでスタッツ的にはようやっと格好がつく。FA移籍に向けて。

 やっぱスターターとして出場すると力を発揮するみたい。やっぱ残しておくか、うちでは貴重なマンツーマン要員だし。

                                             2008/10/16

 ’09シーズンオフにリリース、そのままシカゴ入り。もう戻ってきそうもないので、こちらに移します。

 シカゴのゲームはあまり見ていないので、詳しくは分からんが、カバー2経験者ということで、それなりに重宝されているようである。でも、根本的にカバー2向きの選手ではないと思うんだけどなあ。プレイヤーとしてはマイナスの色がついてしまったかも。

                                             2010/11/3

 2012シーズン、9INTsでインターセプト王獲得。コルツ時代、そうしてシカゴ時代も、実力の割には、身長等々でいろいろ割り喰って恵まれなかった感のあるティム・ジェニングスだが、アラサーになってようやく恵まれた、歴史に名を刻んだ。

                                             2013/1/5(土)
R.Brock
身軽。
 名前はブロックであるが、ブロックする方ではなく、される方DLのプレイヤーである。
 コルツファンの私ですら、その存在をつい忘れてしまうほど影の薄い男ではあるが、コルツ歴は丸6年と結構長い。原則ルーキー契約下のディフェンス陣の中ではではフリーニーとならんで最古参であり、ディフェンスという枠を取っ払って、コルツ全体の中でもなかなかの古株に属する。

 もともとは2002年のドラフトでPHIに7巡236位に指名された選手であり、その年の7月にPHIをカット、その翌々日くらいにコルツと契約、そのままDLのローテーションの加わり、現在に至っている。昨今PHI入りする元コルツはクレッコーをはじめ数多くいるが、その逆のパターンと言えば言えなくも無い。

 その6年間の間に懐かしのトリプレット(今、何してんだ。)をはじめ、思いつくままに名前を挙げれば、モンテ・リーガー、コーリー・サイモン、アンソニー・マクファーランド、エド・ジョンソンにピーコック、クリフトン・ドーソンなど(あと、ダレル・リードと我が愛しのクレッコーも。)、経歴的あるいは実績的実力的には強力な数多のライバルをぶつけられながらも、彼らを蹴落とし、というよりは仲良くやりながらDLローテーションの座を丸々6年間もの間守り通してきたのが、このラヒーム・ブロックという男である。意外に政治力に長けた男なのかもしれない。

 もっとも入団当初、というかマシスの台頭まではどっちかというとDEとしてフリーニーの反対側をやっていたので、上記の彼らと直接的にぶつかったという事にはならないかもしれない。とはいえ、ほとんどルーキーFAに近いプレイヤーとしてはよくやってきた方だと思う。DE、DT両方できるというのも大きかったろう。

 とはいうものの、その6年間でファンの心に残るような印象的なプレイがあったかというと、そんなことは無く、またその反対の意味でファンの印象に残るようなプレイがあったかというと、そういうことも無い。爆発する事も無く破綻する事も無く、堅実にワンギャップを埋めてきたといった感じである。首脳陣やチームメイトからは信頼厚い男なのかもしれない。スポーツのチームに限らず、世の中には外側から見ている限りではその価値がよく分からないが、内側に入ってみて初めてその価値がよく分かるといったタイプの人間がいる。彼もそのタイプのひとりなのだろう。

 フルネームは Raheem Fukwan Brock。フクワン?

                                                 2008/6/15

 2010年スーパーボウルの直前、フリーニー負傷の一報を受け、ラヒーム・ブロック一世一代の大活躍のチャンス到来かと思ったものの、フリーニーほそのまま根性でスーパーボウル出場、前半は活躍するものの、後半は痛み止めが切れたのか、大失速、そこで一応ブロックにもお鉢が回ってきたが、いまいちテンションが揚がらなかったのか、特に活躍もせぬまま、スーパーボウルは終了。契約切れにともない、そのまま、そのオフ、コルツをリリースと相成った。

 4−3のDT・DEのトウィーナーという、その職場が意外にありそうで無いポジションなので、32歳というその年齢も加味すると、NFLへの再就職は難しいのではと個人的には思っていた。
 4−3のDT・DEのトウィーナーというポジションは、一見数多くありそうなポジションだけれども、逆に言えば、NFLに入ってくるようなDLプレイヤーなら誰でも務まるようなポジションでもあるので、ブロックのようなリストラ組の再就職は難しいと思っていたのである。

 実際、2010/8/10に元コルツなら何でも欲しがるタイタンズと契約も2010/9/4に解雇。ここまでの情報は知っていたので、シーズン中盤あたりに、ハグラーみたいに、コルツと再契約の口かなと思って、しばらく active colts の項に置いていた。

 しかし、今季(’10)のコルツはDL陣に怪我人も少なく、そこそこ充実していたので、ブロックに声がかかることも無く、私も引退かなあと思っていた。

 そうしてシーズン最終週となる第17週、なにげなくSTL@SEAを見ていると、SEAのDLに背番号98ブロックの名が見えるではないか、あれ、あのラヒーム・ブロックかと思って調べてみると、ビンゴ(表現古っ。)。
 ん〜む、まさか、こんなとこにいたとは。で、更に成績を調べてみると、シーズン32タックル、9サック、3パスディフレクト、1ファンブルフォースの大活躍。つか、キャリアハイ。開幕直前の2010/9/6にシアトルと契約していたようである。
 さらには、おそらく今季のNFLで最高のゲームであろう(全部見ているわけではないが、)プレイオフ1回戦NO@SEAの大アップセットでも、4タックル、1サック、1ファンブルフォースの大活躍。つか、それを1年前のスーパーボウルでやってくれ。フリーニー欠場の方が良かったか。

 まあ、今季のコルツのDLは、先にも書いたとおり、そこそこ充実していたので、特に惜しいとは思わないが、何にせよ、喜ばしい限りである。

 マイク・ウィリアムズやロウアー・ミロイ、デショーン・リンチ、そして我等がストークリー様共々、「もう、いらね」的にチームを追われたプレイヤー軍団の一員として、今プレイオフは張り切って欲しいものである。つーかキャロル再生工場。いよいよ来季はマット・ライナートの加入か。

                                        2011/1/12
B.Sanders
いい写真がなかった。
 ボブボブ長期大型契約締結記念緊急紹介。 
 本当はもう少しあとで書く予定だったんだけど、5年37.5Mうち20Mギャランティという大型契約結んだんで、ちょいと紹介します。

 選手としての能力という点ではもはや説明するまでもないでしょう。フリーニーとならんで、というよりはフリーニー以上にうちの守備の要であり、コルツNO1のタックラーである。コルツNO1というよりは、体格などを考慮すればもはや現役NO1のタックラーかもしれない。
 とにかく、その低姿勢からのタックルは凄まじく、敵キャリアーのどてっ腹にミサイルが突き刺さるといった感じである。選手寿命というよりはリアルな寿命を私は心配している。金を払ってみるだけの価値のあるタックルである。とりわけJAXのM・ジョーンズ=ドリュー(なんちゅう名前だ。)とのちびっこ対決はAFC南名物といっていいだろう。
 というのは昨シーズンまでで、今シーズンに入るとその自慢のタックルはずいぶんと緩やかになった。体を配慮しての事であろう。正しい選択だと思う。とはいうものの、ここぞという時は昨季張りのミサイルタックルを見せるが。

 タックルにばかり触れてしまったがパスカバレッジもそれに劣らず素晴らしい。現代を代表するセイフティの一人といってよいと思う。

 さて、ここまで持ち上げておいて、こんなことを書くのもなんだが今回の長期大型契約については正直疑問である。上に書いたプレイスタイルからして、どうしてもケガの不安が付きまとうからである。思い切ってリリースもあったと思う。なかなか代わりはいないだろうけれど。
 フリーニーに続いて二人目の守備の大型契約、さてどうなりますことやら。D・クラークはどうするのだ。これまた難しいな。調子に乗って長期大型契約か。ポリアン、はりきりすぎ。

 フルネームは Demond Sanders 。デモンドからボブ。
 サンダース界の大物のひとりになって欲しいと思います。あと一息。

                                        2007/12/31 大晦日に
 

 ’07シーズンDPOY受賞。ふ〜危ない危ない。
                                               2008/1/11

 新CBAがキャンプ直前に締結して、本来5ヶ月間ぐらいかけてやる事を、無理久理10日間ぐらいでやろうとしている為に、チーム、プレイヤー、ファン共々、てんやわんやの状態の昨今のNFLであるが、コルツも同じく、その渦中にある。

 しかし、そんなてんやわんやの状況とは無関係に、’11シーズン終了後に速攻解雇されたのが、このボブ・サンダースである。大型契約後はほとんど怪我ばかりしていたので、コルツファン的には、この解雇には反感よりも、むしろ歓迎ムードの方が高かったようである。コルツ・スーパー制覇の立役者の一人とはいえ、致し方なしか。

 コルツ解雇後、速攻でSDと契約。ケガ持ちで三十路で、まだまだ市場価値はあったようである。
 
 で、話はちょっと逸れるのであるが、このサンダースで一商売はできなかったのであろうか。SDがすぐ契約した事から考えてみても、ドラフト2巡3巡とまではいわぬものの、もうひと粘りすれば、5巡6巡ぐらいはゲットできたんでねーの。このボブの限らず、ここ数年のコルツで、大物とまではいわぬものの、そこそこのトレード案件って、ひとつも無い様な気がする。みーんな単純にカットやらリリースやらで、何の見返りも無し。
 イーグルスみたいに、隅から隅までケチケチやって、ドラフト権を集めまくるってのも、どーかと思うが、ポリアンには、もう少し商売っ気があっても良いように思う。ビルズ時代からだろうが、どうもポリアンは殿様商売というか、武士の商法というか、旦那芸というか、その辺がどうも鷹揚なんだよなあ。まあ、5巡6巡が山のようにあるのも、確かに煩わしいけど、もう少し商売っ気があっても良いように思う。罰は当たらんだろう。

 閑話休題。さて、話をボブに戻すが、コルツファンとって、ボブ・サンダースといえば、勿論スーパー制覇の立役者の一人という一面もあるだろうが、それ以上に、何と云ってもその欠勤率の高さであろう。今ざっと調べてみると、コルツ在籍7年間でレギュラーシーズンのゲーム全112試合中、出場は48試合、欠席率は5割7分1厘、全盛期のグラント・ヒルも真っ青の、まさかの5割越えである。高校生なら退学処分だろう。

 特に大型契約以降の’08シーズンからの3年間では全48試合中出場は僅か9試合、欠席率はまさかの8割1分2厘。つうか丸々1シーズン出場したといえるのは’05と’07の2シーズンぐらいである。それらも、それぞれ14,15ゲーム出場なので、無遅刻無欠席ではないのだけれど。もっとも、優勝した’06シーズンはプレイオフ4ゲームを完全出場しているので、優勝の立役者の一人といってよいのではあるが。

 もっとも、ほぼフル出場した、その’05’07シーズンは両方ともきっちりオールプロに選ばれ、’07シーズンは守備MVPにも選ばれているので、典型的な「怪我さえしなければ選手」とも云える。

 さて今シーズンは、上記したとおり、サン・ディエゴでプレイする訳であるが、如何なる結果になることだろう。三十路とはいえ実力者である事に変わりは無いので、「怪我さえしなければ」、セイフティが唯一の穴と云われるサン・ディエゴのスーパー制覇のラストピースになるかもしれない、かな、たぶん。

                                          2011/8/4
C.Session
ちょっと見ないうちに、
えらい顔になってんな。
 よく考えたら、昨シーズン(’08)からスターターの座に就いていたのであるが、すっかり忘れていた。だってインターセプトもサックも無いんだもん。

 昨シーズンまでのクリント・セッションの印象は「ケツがでかい」と「無駄に元気」以外何も無く、私は勝手にスペシャルチーマーだと思い込んでいたのであるが、いま改めて記録を調べてみたところ、昨シーズンから実はスターターの座に就いていたのである。で、誰の代わり? ハグラー、ケイアホー。コルツのラインバッカーは皆キャラがどど被りなので、一目見ただけでは判別がつかない。油断すると背番号が変わっていたりするし。まっ、めんどくさいので、これ以上は調べないが、とにかくセッションは昨シーズンからスターターだったようである。

 んで、今シーズン(’09)、2インターセプト・0.5サックのスタッツ(しょぼっ)を残し、私の目に映るところとなったのである。

 ただ、私個人の印象からいうと2INTs・0.5Sacks以上の数字を挙げていたような感じもある。数字以上に目立っていた印象がある。活躍していたかどうかはともかく、元気いっぱいフィールドを走り回っていた事だけは確実だろう。元気いっぱいにフィールドを走り回るというのはラインバッカーにとっては、意外に一番重要な仕事かもしれないので、そういった意味では、今季のセッションは評価できる。ギルバード・ガードナーの二の轍は踏まないようにして頂きたい。

 来季に向けた課題としては、それなりにブリッツもかけているのだから、いくら4−3のLBとはいえ、SLBであるのだから、シーズン3サック(ちいせえ目標だな。)ぐらいは挙げてもらいたいものである。つか、来たるスーパーボウルで挙げろ。

 しかしそんなプレイスタイルより何よりも、ここ最近のクリント・セッションで驚いたのは、何よりその顔である。えらい事になってんな。

 ここ最近の黒人スポーツマン業界では、ここ10年ほど猛威を振るったタトーはすっかり下火になり、それに代わって、このあごひげがトレンドとなっているようである。エド・リードとかレブロン・ジェームスとか。このクリント・セッションも意外におしゃれさんだったようである。全然似合っていないけど。つーか、これの似合う20代って、あり?

 無駄に貫禄ありすぎ。中身なき貫禄である。貫禄だけなら、すでにローレンス・テイラー級である。コーネリアス・ベネット級である。無駄な貫禄だけど。

 フルネームは、Clinton Bernard Session Jr。クリントンさんである。

 なんか、「無駄」の多い記事だな。クリント・セッションの本質は「無駄」なのか。

                                           2010/2/2

 本日二題目。

 ジャクソンビルに取られちゃった。「ルーキー契約終了後にLBとはサヨウナラ」は毎年恒例のことであるし、コルツ時代の印象は上記のようにヒゲしかないし、似たようなプレイヤーはロースターに沢山いるしで、別に驚く事は何も無いのであるが、むしろジャクソンビルが5年30ミリオンという高評価をした事の方に、驚いた。こんだけ高いのだったらトレードで売れたんじゃ。

 まあクリント・セッション退団に関しては、他に何も書く事は無いのであるが、ただジャクソンビルに関してちょっと一言。
 今オフ、JAXはこのセッションの他にポズラズニーとも大型契約しているが、対コルツというか対マニングという意味では、LBよりもCBにお金を掛けるべきだと思う。フロント7強化も大事であろうが、対マニングという意味では、マニングを攻めるよりは、むしろWRを封じる事の方が得策だと思う。

 まあ敵さんの事なので、大きなお世話と言われれば、それまでであるが。

                                         2011/8/4

<1/2/3/4/5/6/7/8/9/10/11/…>