インディアナポリス研究会コルツ部

選手名鑑 excolts

TOPページへ

コルツ部TOPへ

future coltsへ     active coltsへ     non coltsへ

<1/2/3/4/5/6/7/8/9/10/11/…>
 
 D.Rhodes
在りし日の姿。
  いや〜まいったまいった、引っ越したら、まるまる10日以上インターネット使えなくなってやんの。プロバイダーに連絡してから8営業日後に使用できるんだけど、ちょうどゴールデンウィークにはまっちゃってまるまる10日以上接続できなくなってやんの。おそるべしGW。
 おかげで書き込み時のGWにはまるで手付かず。まあ書く事自体は出来るのだけど、送信できないし、情報も不完全なので、ただ指をくわえて待っているだけでした。ネットカフェに行くのも癪なので(別の意味でネットカフェ難民になってしまう。)、大型家電店のパソコンでドラフト情報をちらほら集めてみたり。遅すぎるドラフト続報は週明けにでも書きま〜す。つうかもうルーキーキャンプやっとる。

 というわけで復帰第一発は復帰つながりという事で、ドミニク・ローズを取り上げてみます、肩慣らしも兼ねて。

 10日以上ぶりにネットにつなげてみたら、飛び込んできたのがこのニュース、まあどうでもいいちゃあどうでもいいのだがD・ローズ、コルツ復帰の模様です。

 昨オフ、コルツ優勝の余波に乗れるだけ乗ってレイダースに移籍、そこで活躍しなかったというわけでもないが、怪我なども含めていろいろな意味で苦労をして、コストパフォーマンス的にもカット、一年でコルツに出戻りといった形に相成りました。

 プレイヤーとしての評価はというと、そこそこのスピードにそこそこのカット、そこそこのデイライト能力にまずまずのキャッチ力という、いわゆる可もなく不可もなくの選手である。結果的にコルツのようなRBに優しい、超優しいチームではなかなかのスタッツを残すものの、レイダースのようなRBに厳しいチームではなかなか難しい、だろうと思っていた。どこかでそんなような事を書いたような気がする。

 という訳で、この復帰はローズにとっては慶賀すべき事であろう。ただし、来季の開幕までロースターに残っているかどうかは微妙だと思われるが。

 それともうひとつ、D・ローズはリターナーとしてはなかなかなので、これはコルツサイドとしては慶賀すべき事だと思う。意外に苦しんでいたポジションなので。むしろリターナーとしての採用なのかもしれない。そういった意味でも復帰。

 ちなみにこのローズ、コルツの現ロースターではなかなかの古株になる。フルネームはのちのち。

                                                  2008/5/8

 ’09シーズンにBUFへ移籍。腰の座らない男である。その後、シーズン途中にBUFから解雇。さすがに引退かなあ、年齢的にも。

 また。戻ってくるんじゃないだろうなあ。もお座席は無いよ。

                                                  2010/1/20
T.Dungy
清貧の人。
 厳密に言えば選手ではないが、オーガニゼーションの一員ということで、うちのヘッドコーチのダンジーさんである。ダン爺さんではない。
 今頃になって初めて気が付いたが、この項をこれまで私は”選手紹介”としてきたが、よくよく考えてみると私はこれまで何ひとつ選手を紹介してきていない。今迄してきたのは”選手評”ばかりである。まあ、いいか、似たようなもんだし。これからもこんな調子でいきますので、よろしくお願いします、改めて。

 で、ダンジーさんである。ダン爺さんではない。その名前と風貌からガンジーを彷彿とさせるが、本人はいくらかでも意識しているのであろうか。同じインディーだし。

 そんな戯言はさておき、私は正直に白状すると、このひとがHCをしている間は優勝できないと考えていた。それは何故かと言うと、上手い言葉が見つからないのだが、その性格があまりに温厚というか、優しいというか、人格者というか、本当に上手い言葉が見つからないのだが(もしかしたら日本語の概念に無いのかもしれない。)、彼にはヘッドコーチとして最も大切なものがごっそり欠け落ちている様に思われるからである。それは何かと言うとつまり、かきむしる様な勝利への意志である。それがダンジーにはごっそり欠け落ちている。それがあってはじめて、その上に理論やら戦術やら人心掌握術やらが乗っかってくるのであり、これがなければヘッドコーチとしては何も出来ない。それはフットボールに限らずどんなスポーツに於いても同様であり、パーセルズ然り、セイバン然り、パット・ライリー然り、野村克也然りである。あの無能の王監督にすら、それはある。

 ところが、そのダンジーさんがスーパーに勝ってしまったのである。となると、わたしの眼鏡違いかともなろうが、私はそうは思わない。私はダンジーはやっぱり優勝できない監督だと考えている。昨年の優勝は、NE戦のハーフタイムに素晴らしいスピーチがあったそうであるが、それでもやはりその主因は、これはあまり言いたくない事であり、そうしてこれは優勝するための最も大きなファクターなのであるが、ライバルチームのケガ人続出にあったと思う。今年のニューイングランドにしてもそれは同様だろう。それだけに、NYGは特筆に価する。

 話が逸れた。というわけで、わたしはやっぱりダンジーという人は勝てるヘッドコーチではないと思う。今のコルツは、イーゼイがオーナーになり、ポリアンをGMに雇い、マニングを全体一位に指名して作られたものであり、ダンジーはあくまでその一員でしかないと思う。わたしは彼を見ていると、かつて野村監督がヤクルト時代に良く使っていた”雇われマダム”という言葉を思い出す。

 ただ、次のポリアンの項で詳述するが彼とポリアンの相性は最高である。それを狙って、ポリアンは彼を雇い入れたものと思われる。

 とまあ、スーパー制覇を与えてくれたダンジーさんにきつい事ばかり書いてしまったが、ダンジーとビリチック、どちらと付き合いたいかと問われれば、そりゃあダンジーに決まっとるがな。どちらの下で働きたいかと問われると、難しいが。ただ実際、アメリカでは去年スーパーを獲った事で、ダンジー式のコーチングも結構評価されているみたい。わたしは、しつこいようだが、否定的だけど。
 ビデオゲート事件なんかを見ていても、「ダンジー、お前もあれくらいやらんか」と思うもの。やっているかもしれないけど。でも32人のHCの中でもっともビデオゲートをやりそうにないのがダンジーだと思うのは私だけではないと思う。何しろちょっと前までチャレンジすらしようとせんのだから。

 件のNE戦もハーフタイムの素晴らしいスピーチ以前にそもそも前半で3−21とリードされてはいけなかったと思う。彼我の状態を考えれば、楽勝も有り得たゲームだったからだ。

 なんだか愚痴ばかりになってきたので、この辺でやめにしようと思います。
ちなみにこれが検索中に見つけた若き日のダンジーさん。ダン爺さんではない。⇒

 そうそう、ダンジーといえば世間的にはカバー2ですが、カバー2については後々項をあらためて書くつもりですが、ダンジーとカバー2については特に書く予定はありません。コーチングどうこうというようなシステムではないと思うので。

 フルネームはAnthony Kevin Dungy 。

                  仕事で疲れているけど、書いちゃった、つい。 2008/2/29 閏年だ。

 2009年1月13日、ダンジー勇退。

 これ自体はここ数年毎年噂されていることなので驚かない。しかし、寂しい。

 報道によると、どうもフットボールの世界そのものから足を洗う心算らしい。得意の宗教関係か、ボランティア活動か。はたまた政治の世界か。オバーマに続けとばかり。
 もっともこの世界は、一寸先は闇なので、そのうちひょっこりフットボールの世界に戻ってくるかもしれない。私の思うに、彼はプロフットの世界よりも大学の方が(もっとも、こちらもこちらである意味プロだが。)向いているように思う。得意の人望で、よい選手はほっといても向こうからやってくるだろうし。まあ、さすがにミシガン大という事はないだろうが。

 HCとしてのダンジーについての私の見解は上に書いた事がほとんどすべてで、ここで新たに付け加える事はない。
 強いてひとつ挙げるとすれば、10年連続プレイオフ進出、6年連続シーズン12勝以上といった記録は、地味ながら(地味ではないか、)、なかなか今後破りにくい記録だと思う。一定期間以上、チームを肉体的精神的に高い状態で維持するということは、一般に考えられている以上にはるかに難しいことであるからだ。このへんに、ダンジーという人の真骨頂が表れていると思う。

 また、私は個人的にはダンジーにはあと2,3年くらいはHCを務めていて欲しかった。ようやっと形になったきたカバー2ディフェンスが、タンパベイのように、熟成していくのを見ていきたかったからだ。これは本当に残念。つーか、ディフェンスどうすんだ。ダンジーの代わりなんか、誰にでも務まるものではないだろう。ロン・ミークスで大丈夫なのか。いけるのか、いけるんだな。

 さて、そのダン爺さんの代わりに、HCに新たに就任したのが、ジム・コールドウェルという今年コルツでアソシエイト(アシスタントではない。何だよ、アソシエイトって。)HCを務めていた男である。それ以前からもずっと、コルツで、というかマニングの下でQBコーチやら、アシスタントHCやらを務めていた男である。すなわち典型的な内部昇格人事である。禅譲といってすらよい。

 私の勝手に顔だけ人物診断によると、典型的な腰巾着の顔である。そもそもコルツのQBコーチなんて、NFL最強の閑職だろう。なにやってたんだ、ソージと、週に3回、会食するのが仕事か。いずれにしても、これでますますマニング独裁色が強まる事だけは間違いあるまい。
 まあ、一口に腰巾着(既に勝手に決め付けている。)といっても、「じゃりん子チエ」のタカシのように骨のある腰巾着もいることだから、期待しよう。よく見ると、ダンジーよりひとつ年上だったりする。

 ただ、ひとつだけ確かな事は、面白度は確実にパワーアップしたという事だ。ダンジー、真面目なんだもん。つーか、ディフェンスどうすんだ、いや、マジで。

 スポーツセンターのダンジー引退会見報道で久方振りにポリアンの姿を見たが、ポリアンも老けたな。よぼよぼじゃん、しょぼしょぼじゃん。こっちの方もあと2,3年したら、倅に禅譲だな、こりゃ。

 これでこの項も ex colts の方に移さねばならなくなったのだけど(悲しい。)、余韻を味わうためにしばらく active のところに置いておきます。

 “I’m going to be a Colt forever,” Dungy said.

                                                 2009/1/15

 勇退から一年が経過して、だいぶコルツ色も抜けてきたので、こちらの項に移しまーす。

 コルツ色が抜けた変わりに、新たに染まったのが、何と意表を衝いてヴィック色である。マイケル・ヴィック色である。
 どこでどういう経緯があったのかは知らぬが、何故かマイケル・ヴィックの後見人となってしまい、各球団の首脳陣とファンをびくつかせている。ヴィックはいらねえが、ダンジーを無下には出来んし、というわけである。善人は社会に迷惑を掛けるという典型的な例である。

 ’09シーズンは世間体を気にしたアンディ・リードが、涙を呑んでヴィックを与ったのであるが、ヴィック&ダンジーの凶悪コンビは「先発をやりたい」などと言い出してきているので、来季の先行きはまったくもって不明である。

 各チームがダンジーの電話に戦々恐々とする日々は続く。

                                                   2010/1/20
M.Harrison
出番を待つ。
 真打ち登場である。チーム最古参である。だけど発言権は無い。なぜなら喋らないから。

 そんな戯言はさておき、彼のWRとしての実力は唯一の欠点を除いて非の打ち所は無い。スピード、クイックネス、テクニック、キャッチ力、練習態度、オフ ザ フィールド、そしてタッチダウンセレブレーション、とどれをとっても超一流である。今更言うまでもないことであるが殿堂入り間違いなしプレイヤーである。とりわけそのCBをセパレートする能力は素晴らしく、あらゆるCBから敬服されている。芸術品の域に達していると評される。TV観戦のみであると、それをなかなか目にすることが出来ないのが残念至極である。

 その唯一の弱点とは体格の無さからくるパワー不足である。これだけのためにWRとしての評価はモスとTOの後塵を拝してきた。残念至極である。
 この唯一の欠点のため、大型CB(つまり、タイ・ロー)のバンブに滅法弱くいつもどうりのルートランニングができず、そこにいつもどうり投げたマニングのパスがINTされる。これがマニング−ハリソンコンビの全INTの85%を占め、マニングの全INTの65%を占める(数字は推定)。逆に言えばマニング−ハリソンコンビは機械のように、あるいは機械以上に常に同じ動きを繰り返しているとも言え、これはこれで一つの美点とも言える。

 ハリソンの動きを一言で表すならば、それは優雅 grace であろうと思われる。そのルートランニングは”白鳥が舞うような”と形容されてもよいと思う。かつてのジョー・ディマジオやマイケル・ジョーダンに匹敵すると考えるのは私の贔屓目であろうか。TVだとなかなか映される機会は無いだろうが、そのチャンスのあった際には是非とも堪能していただきたい。

 そしてハリソンといえばその優雅なプレイスタイルと同様有名なのは、もはや伝説と化しつつあるその無口っぷりである。チームメイトとも前述のムーアヘッドを除いては誰とも話さないらしい。たしかにサイドラインではいつもベンチの隅っこにポツンと座っている。周りには誰も座らない。かつてはマニングの隣が指定席だったようにも記憶するのだが、そこはストークリー、次いでクラークに獲られた。エッヂにもしばしば話しかけられていたような気もするのだが、そのエッヂもいまやもういない。寂びしんぼうである。I can talk とも語っていた。目下、最大の悩みは殿堂入りの際のスピーチだそうである。以上 SI 調べ。
 そしてその無口っぷりのゆえにタッチダウンセレブレーションは最高にかっこいい。昨今では貴重なB・サンダースの系譜を継ぐものである。

 もうひとつハリソンといえばその常軌を逸したジャンクフード好きであろう。周囲の評によるととにかくどうかしているらしい。もっともこれは別に見たいとも思わないが。

 ありとあらゆるものを手にしたかに見えるハリソンであるが、あと一つ手に入れていないもの、それは全米の注目が集まるプレイオフならびにスーパーボウルでの大活躍であろう。キャリアの最終章に入った(J・ライスのようにまだまだやるという説も濃厚であるが、)ハリソン、連続1000ヤードの記録の途切れる今年あたりプレイオフで大爆発してはどうだろう。まあ、時期が時期だけにWRには厳しいだろうが。

 フルネームは Marvin Harrison。
                                                 2007/12/24


 結果。

 ディビジョナルプレイオフ対SD戦から復帰。
 結果的には致命傷となる痛恨のファンブルロスト。
 ハリソン様の栄光の時はまだまだ遠い。むう。
                                                 2008/1/26

 以下の記事は’08シーズン9月21日JAX@INDからの転記です。ハリソンに大いに関わる事なので転記しました。

 さていよいよこの項の本題、ハリソン問題である。大好きな選手であるだけにこういう事はあまり書きたくないのであるが、この3試合、そうして昨年のプレイオフの出来から判断すると、これが怪我による一時的なものかどうかまでは分からぬが、全盛期に比してたしかに力は衰えている。この試合でも2,3年前のハリソンなら取れていたボールが取れていない。現時点の総合力ではゴンザレスの方が上だろう。力のみでスターターを選ぶのであれば、ウェイン、ゴンザレスである。

 ただ、ハリソンへ放じられた二つのインターセプトに関しては、力の衰えとは関係ない。
 ひとつ目はきついバンプにやられたもので、これは全盛期からハリソン唯一の弱点と言われたものである。厳しいバンプに普段どおりのルートランニングが出来ず、そこへマニングが普段どおりのタイミングでパスを放ってインターセプトという、むしろこのコンビの優秀さを示すインターセプトである。
 ふたつ目はマニングの完全な投げミスだろう。おそらくもう少し奥へ投げるつもりだったと思われる。フォームが完全に崩れていたので、それこそ怪我の影響か、その怪我による練習不足から来たものか、あとはもう芝に足をとられたというような完全なアクシデントに由るものだろう。ハリソンとは関係ない。

 さてハリソンの力の衰えであるが、力が落ちたから、はいさようなら、という訳にいかないのがこの問題の難しさである。かつてチームの顔であった選手、チームに大きな貢献を為した選手、さらにはホール オブ フェイム級の選手、こうした選手を、単に力の衰えのみを理由にスターターから落とす、あるいはカットする、こうした事をすると必ずチームはもめる。ファンまで含めたオーガ二ゼイションが、ロマンチックな言い方をすれば、悲しむ、身もふたもない言い方をすれば、混乱する。2,3年はチームは停滞する。
 こうした例は枚挙に暇が無く、私は直接見たわけではないが、モンタナ、ジェリー・ライス、E・スミス、最近ではS・マクネアに話題のファーブと、いくらでも出てくる。これらのチームはそれらのゴタゴタで皆一時期低迷した。49ersなどは未だに低迷している。それくらいこれはデリケートな問題なのである。

 他のスポーツ、例えばNBAを見ても、オラジュワンにユーイング、ドレクスラー、ゲイリー・ペイトン皆然りである。実は我がレジー・ミラーも同じ問題を抱えていたのであるが、GMがラリー・バードという大スターであっただけに、その気持ちが痛いほどよく分かるのか、完全にミラーの側に立ち、後任も用意せずミラーをスターターとして起用し続け、昨今の低迷につながったのである。

 大スターが力の衰えを感じた場合、ちょうど大相撲の横綱のようにスパッと引退してしまうのがおそらくベストであろうが、なかなかそうはいかない。力が衰えたとはいえ、まだまだアベレージのプレイは可能なのである。そうして時折、ここがミソなのであるが時折、全盛期を髣髴とさせるようなプレイをしてしまう。それだけに余計に質が悪い。この試合で言えば第一クオーターのTDレシーブなどがその例である。こうしたプレイで、まだまだいける、と本人のみならず、ファンやコーチ陣も含めた周囲までも勘違いしてしまう。ところが、やっぱりいけていないのである。全体的には全盛期には程遠いのである。そうして結果的にはチームに大きな迷惑をかけている。

 引退の次に良い、もしかしたら引退以上に良いのが、スターターから降格、ベンチウォーマーになり、ベンチ内のヴォイスリーダー(そんな言葉があるのかは知らん。雰囲気で理解して下さい。)になり、要所要所でゲームに出場、ベテランの味を発揮するというものであろう。これがおそらくチームのみならず、ファンまで含めたオーガニゼーションにもっとも大きな貢献を為すものであろう。

 ところがこの待遇を受け入れる大スターはまずいない。私の知る限り、アメリカスポーツ界では皆無であり、日本のプロ野球界でも、巨人の原、ヤクルトの池山くらいであろう。逆にこれを受け入れるようなプレイヤーはスポーツマンとして重大な欠陥があるのではと勘繰ってしまうぐらいである。
 そのようなベンチウォーマーというのは、私のような一凡夫の目には、気楽な、それでいて結構充実感のある、所謂おいしい役どころのように映るのであるが、幼少の頃より勝ち続けてきた人間にとってはおよそ受け入れがたい処遇であるらしい。落合はそれを嫌がり、巨人を退団し、日ハムを退団、引退した。J・ライスは第3WRなら受け入れるが第4WRは嫌だといって引退した。当時フットボール初心者の私は第3と第4の違いって何?、って首を捻ったものである。つうか、今でも捻っている。

 さて、ハリソンに話を戻すが、彼の場合、性格的にベンチでのヴォイスリーダーというタイプではない。そうして、現時点での力はもはやゴンザレスの方が上であろう。その力関係がこれから逆転するということも有り得なくは無いだろうが、常識的にその可能性は低い。GMとしてもはや大ベテランの域に達しているポリアンがどういう手綱捌きを見せるか見物である。

 ここで私はゴンザレスがもはやハリソンを上回っていると書いたが、それはゴンザレスがかつてハリソンが務めていた様なエースレシーバーの役を務められると言っているのではない。あくまで現時点の力がゴンザレスの方が上と言っているのみである。ゴンザレスにエースレシーバーが務まるとはちょっと思えない。ウェインも然りだろう。彼らはあくまでNO2として力を発揮するタイプである。ハリソン退団後はFAなりドラフトなりでエースレシーバーを用意する必要があるだろう。


 ここまでが転記したものでありますが、ひとつ付け加えておきます。以下補足。

 力の衰えとひと口に言うが、ではその力の衰えとは一体如何なる現象なのかというと、それは反射神経、運動神経の衰えということになろう。

 どのように動くかという判断は、経験なども加わり若い時と大差ない、あるいは上回っているものの、その動きを決め手から実際に動くまでの時間が、神経の伝達速度の遅れからか、どうしても長くなる。これが所謂、フットボールプレイヤーに限らず、スポーツマン、ひいては人間一般の年齢から来る力の衰えである。
 筋力そのものの衰えではない。20才の時50Kg持ち上げられた人間は40才になっても50Kg、もしくはそれ以上を持ち上げられるだろう。さすがに60を過ぎると厳しくなるだろうが。こちらははっきり筋力そのものの衰えである。

 また、判断速度は変わらないと先に書いたが、これも同じ神経の伝達である以上、遅れているのかもしれない。ただ、頭から手足への伝達に比べ、こちらは脳内での伝達になるので、距離が短い分、その遅れが目立たないのかもしれない。実際、老人になれば、こちらの遅れも目立つようになる。

                                                2008/9/30

 んな訳でハリソン、リリースされちゃいました。公式HPには、もうすでに、その名はありません。

 ハリソンに関しては、この項に書いてあることで、ほとんど言い尽くしているので、もはや付け加える事はありません。

 ただ、ひとつ付け加えると、私はハリソンのここ数年の急激な落ち込みは年齢的なものが大きいのかなかなと思っていたけれど、よく考えてみると、’07シーズンのケガの方がやっぱり大きかったのかなと思うようになってきた。

 怪我する前には、スポーツイラストレイテッド誌で、ハリソンはルーキーイヤーと動きが全然変わらないみたいなことが記事になっていたので、やっぱりケガの影響が大きかったのだと思う。こればかりは本人でないと、というか本人でさえも分からぬ点が多い。

 今季のパフォーマンスからすると、いくらネームバリューがあるとはいえ、契約は難しいかなあ。密集地帯には滅法弱いから、スロットというタイプでもないし。拳銃事件の問題もあるし。

 さようなら、マービン・ハリソン。今度その顔を見るのはホール・オブ・フェイムの式典になるだろう。He will be a Colt, forever.

 来季が始まるまでは、余韻を味わいたいので、この項をこの active colts の項に置いておきます。

                                            外は雪。2009/3/4

 引退宣言はしていない筈であるが、もうコルツどころかNFLに帰ってくる事もないと思うので、こちらのex coltsの項目に移します。警察沙汰も、まだ完全に解決していないようだし。

 晩年は意外に寂しかったなあ。

                                                 2010/3/12

<1/2/3/4/5/6/7/8/9/10/11/…>