インディアナポリス研究会

歴史

戦評 '07シーズン

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 2008年 プロボウル
雑感 
AFCvsNFC
30−42
@ハワイ
 プロボウルには誰もが選ばれたいと思う。
 ハワイには誰もが行きたいと思う。
 そうして誰もが試合に出たくないと思う。

 たしか、ジョン・リンチの言葉だったと思う。もともと野球のオールスターのパクリで始まった企画だと思うが、個人競技色の強いベースボールとちがって100%チームスポーツであるフットボールやバスケットボールでは特別なストーリーラインでもない限りなかなか盛り上がりにくいのがこの両種目の所謂オールスター戦である。プロボウルでは戦術どころかルールまでも変わっているし。アメリカでも議論になっている。もともと企画段階で間違えていたか。やはり安易なパクリは良くないということか。

 とはいうもののやっていればついつい見てしまうのがファンの悲しい性。夜遅くまで見てしまいました。録画もすぐに見てしまいました。

 サタデーのスナップミスはネタだと思う。隣のガードに「うけた。」と言っているのを私は聞いた。

 ハッシュとマニングはいいコンビになりそう。ハリソンとトレードできないか。無理無理。

 さすがにベシアはやりすぎだと思う。あいつだったら俺の方がよっぽどまし、と思っているセイフティーがAFCののみならずNFCにもたくさんいるだろう。それだけ今季のSは全体的に低調だったと言う事か。ポラマルも味噌つけたし。

 しかしクロマティは出る試合出る試合でINTを奪っている気がするが、気のせいか。

 ジャイアンツの選手がユメンヨラしかいないというのは今年のジャイアンツを本当に良くあらわしていると思う。レギュラーシーズンとプレイオフではまったく別のチームになってしまったのだ。大量選出されているカウボーイズに涙を誘われたのは私だけではあるまい。

 ガルシアからTOへのタッチダウンの後、画面はガルシアを大写しにしていたことに実況陣は首を捻っていたが、よもやTOの数多くの名言のひとつ「ガルシアはネズミ。」を忘れていたわけではあるまい。「ガルシアはネズミ。結局はネズミ。ネズミはネズミ。」 別に僕がガルシアが嫌いなわけではありません。むしろ好きな方です。念のため。

 しかしそんなことはともかく本日の主役はなんといってもデレク君であろう。

 怪我のブレイディに代わってデレク・アンダーソンが出場。近年のNFLでこれ以上に味わい深い言葉が他にあるだろうか。ブレイディとデレク、おそらく現在のNFLにおいてもっとも対極に位置するQBである。しかも両者ともパーセルズ閥というのがまた笑える。
 で、試合でのデレク君は大活躍。勿論マイナスの方向で。とてもプロボウルとは思えないパスプレイを披露した。去年のヤングでももう少し決まっていたように思う。とてもじゃないがあの適当なパスはウェインクラスのレシーバーでは絶対捕れない。こいつは間違いなく適当にフットボールをしている。それもまたよし。
 前半はヘッドセットとか就けてコーチ気分。マニングに指示出してた。デレクのくせに生意気だぞ。ジャイアン談。

 このデレクが3年目でプロボウラーかと思うと、フレッド・テイラーは実力者なのに10年目で初出場。むずかしいな、人生は。しかもゴール前で止められてタッチダウン奪えず。
                                                                    2008/2/12


 その後、マニングがプレイヤー達はプロボウルに参加する義務があると発言。

"I think you have an obligation to come," Manning said. "If you get voted on by the coaches, opponents' coaches, opponents' players and the fans, I think you have an obligation to go. I know the guys are really enjoying themselves and taking a lot of pride being here." USA TODAY2/13より。

 ええことゆうやないか。
                                                                    2008/2/13

ドラフト2008
展望
 サラリーキャップ、それもハードキャップを布いている以上、もはやドラフトには何の意味もないのであるが、それでもドラフトはやる。何故か。安易にスターを作れるから。そしてなにより、面白いから、面白すぎるから。もう止められない、こんな国を挙げての人身売買ショーは。

 というわけで、今年もやってきました、NFLドラフト(4/26)。アメリカ中を、そして世界中のNFLファンを賑やかしております。しかし我がコルツは最高順位が2巡59位というあまりに微妙な位置のため、そうして一昨年のアダイのような大本命、昨年のゴンザレスのようなまあ本命もいないため、コルツファンのそのスタンスも大変微妙になっております。とはいえ、こんなおもむごすぎるイベントに参加しない手はないので、いろいろと考察してみましょう。

 その前に、コルツの最高順位が2巡59位になった原因、すなわち今年の1巡29位で昨年のユゴー(この日本語表記が1番近いみたい。)を指名した件について、ポリアンさんは「今年の1巡はユゴーだ。正しかったろう。」と発言。あいかわらず自画自賛の好きなお方ですな。まあしかし、正しいかどうかは微妙かな。今年のLTは豊作だそうらしいし。

 まず始めに予め断っておきますが、私の今ドラフトは主に二冊のドラフトレビュー誌(PWFとTSN)、及びごくささやかなインターネットからの情報によるもので、ほとんど信憑性はございません。だいいち各選手の動く姿すら見ていない。ハイライト映像すら見ていません、すみません。すなわち他人の意見を基盤にして考察しているので、私の見解に私自身の根拠は全くございません。その辺を考慮して、お読みいただきたいと思います。てゆうか空中宮殿(アンゴル・モア風に。)。

 そんじゃまずコルツの状況から。

 2巡59位というと状況的には2004年のB・サンダースを獲った時と状況的には良く似ている。確かこの時も1巡をトレードダウンしてボブを指名した筈。コルツというチームはそのチーム戦略上常にLBとSを補充しておかねばならないので、例年これくらいの順位、すなわち2巡3巡くらいはこの両ポジションに費やされる。実際、現時点での両ポジション、とりわけSはデプスが薄いので指名は大いに有り得る。
 と思っていたのであるが、ここにきてジョルダーノと再契約の意向。どうもめぼしいのがいなかったみたい。今年はSが不作らしいし。という訳でSは指名があっても下位だろうと思われます。

 んじゃLBかな、ということでドラフトレビュー両誌をぱらぱらめくって、めぼしいのを探ってみると一人おりやした。 Jordon Dizon きっちり背も低いし5−11、足も速い4.67、性格も真面目、タックルも温い、しかもご丁寧にPFW誌には A classic Colts-type pick と書かれとるし、しっかり Lacks size だし。もうひとり似たようなのに Ali Highsmith といういかにもバストっぽい名前の男がいて、こちらは各モックドラフトでコルツの指名が予想されている。両者共に3巡前後の指名が予想されている選手なので、一般的な順位よりもひとつ高い順位での指名、所謂一本釣りを好むポリアンの性向からしても、2巡59位での指名は大いに有り得る。

 とはいうもののLBは正直スターターは埋まっているので、この順目での指名はないかもしれない。火急を要するとまではいかぬものの現時点でのコルツに於ける補強を要するポジションはというと、スターターの抜けたRGおよびTE、デプスの薄いDE、そうしてもっとも補強を要するポジションは何処かというと、実はハリソンの後継者となるべきエースワイドレシーバーだったりする。ちなみに各モックドラフトなどを見ると、コルツのデプスはO#よりD#のほうが薄いような書き方をしているような記事が散見するが、それはコルツを知らぬものの意見で実はデプスの薄いのはD#よりO#の方なのである。まあこれはコルツに限らずどこでも事情は同じかと思われるが、サラリーキャップ制度下に於いては、そのチームの看板(コルツならばO#。)の方はスターター個々にお金が掛かるためどうしてもデプスは薄くなり、反対側は質より量になるためデプスは厚くなりがちである。

 閑話休題。んでエースワイドアウトっつうことで探してみると、今季エントリーしたプレイヤーの中で最もハリソンに近いタイプはおそらく Mario Manningham だろう。堅牢なキャッチ力、正確なルートランニング、しなやかな身のこなし、華奢な体格、どれをとってもハリソンとよく似ている。性格は正反対らしいけど。まあハリソンの後継者だからといってハリソンとよく似たタイプである必要はないのであるが。唯一の懸念材料は仮にこのマニングハムが本物だったとして、なおかつハリソンに衰えが見られず意気軒昂だった時、確実にもめるということだ。またもめるような選手でなければ話にならんし。いずれにしても、指名するとしたら、1巡中位から2巡上位での指名が予想されている選手なので、トレードアップは必須だろう。逆に2巡59位まで落ちてきたら、それはそれで不安だし。しかし、Manning to Manningham は大変魅力的ではある。

 おもしろユーテックの抜けたTE、ここもちょいと補強が必要なポジションなので、つらつらとレビュー誌を探ってみると、John Carlson っつうのが目に付いた。堅実なキャッチ力、手堅いルートランニング、真面目な性格、明晰な頭脳、そうして華奢な体格と並のブロック力、どっからどう見ても所謂蹄鉄の刻印の打たれている男である。ちなみに私の見たところ、今ドラフト全エントリー中もっともコルツ色が強いのはこのカールソンである。という訳で、今ドラフトコルツ2巡59位指名の私の本命はこの男、J・カールソンです。ノートルダムなので一応地元だし。でもこのひとPFW誌では全TE中1位の評価なのに、TSNでは全TE中13位、5ラウンドでの指名が予想されている。えらく違うんだよなあ。評価の分かれるタイプということか。

 もうひとつスターターの抜けたRGであるが、実際OGを予想するモックも数多い。しかしそれはまあ、コルツを知らぬものの意見である。どう考えたってOGに2巡を献上するようなチームではない。サラリーキャップ的にも戦術的にもコルツのオフェンス全ポジション中最も軽視されるポジション、それがオフェンシブガードである。確かに今季リリージャとは再契約したが、これだって両ガードを一度に失うのを恐れて再契約したまでの事で、本音はリリースだったし、来季以降RGに目処が立てばカットも十分ありえる。コルツのガードは求められるのがパスプロのみなので、OT崩れで十分務まるポジションなのである。
 とは言っても現時点でスターターが空席なのは事実なので、何らかの形で手当てはしなければならないのであるが、まあさすがに2巡はないでしょ。下位もしくはドラフト外での補強だと思います。強いて言えば、G、TどころかCまでこなせる万能ラインマンが欲しいっちゃ欲しいのであるが、そういう選手なら2巡指名もあると思う。そこで、Branden Albert のような素材型の選手に目を付けていたのであるが、ここにきて評価急上昇、さすがに2巡59位まで残っているとは思えないので、あとはポリアンさんの眼力にお任せします。今年はLTが豊作らしいので、トレードアップして1巡でLT指名で駄目を押すっつう手もなくはないか。ユゴーもあの調子だと怪我がちだろうし。

 んで、スターターが抜けた訳ではないが、デプスが薄い、超薄いポジションDEなのであるが、これは毎年思うのであるが、なかなかむずかしい。コルツ好み、すなわちフリーニータイプのDEっつうのはなかなかいない、超いない。今年で言えば Quentin Groves っつうのが近いっちゃあ近いのだけど、この選手はどっちかというと3−4のOLBという感じなので、カバー2のDEとは微妙に異なる。毎年この時期になるとしみじみ思うのであるが、フリーニーというのは本当に稀有なタイプのプレイヤーである。似たようなタイプにはまずお目にかかれない。おかしな話だがうちのマシスが1番近い。デンバーの Elvis Dumervil (毎度の事だがこの名前全く読めない。)なども近いといえば近いのだろうが動く姿を見たことないのでよく分からん。ペッパーズタイプは毎年のように現れるが、フリーニータイプはまずいない。NFLの歴史を通しても近いタイプはほとんどいないのではなかろうか。まあ、あの体格の選手に普通DEはさせないしね。
 話を戻してコルツのDEの件であるが、ここで欲しいのは2巡59位という順位からしてもチームニーズからしてもスタータークラスのローテーションの任せられる選手なので、中途半端な選手を指名しても意味はない。出鱈目にトレードアップしてゴルストン狙うか。

 このほか補強の求められるポジションとしてはRBなどもあるが、私がレビュー誌を見た限りではこれぞというのはいないので2巡59位での指名はまずないと思う。下位や外での補強になるでしょう。アダイがいる以上、あんまり大物に来られても扱いに困るし。

 以上見てきたとおり、今季のドラフトは先述したように一昨年の100%ガチといわれたアダイや50%ガチ(ちなみに残りの50%を私は直前でCHIに掻っ攫われたG・オルセンと見ていたのであるが、ポリアンの後日談によるともうひとりWRを用意していた模様。いったい誰だったのだろう。)といわれたゴンザレスのような大本命や本命なき、トレードアップやダウンも含めて何でも有りの、コルツファンにとっては1巡のない割には意外と楽しめるドラフトになるかもしれない。でも今年の初日は2巡までしかピックないんだよな、確かルール変更で。とするとトレードアップやダウンのないかぎり初日に名前が呼ばれるのは1回きりか。むう。

 とりあえず2巡59位で絶対無いポジションはQB(当然。)、K、P、LS(当然。)、あとここ数年で乱れ打ちしたCB、このあたりはまず絶対にないと思う。逆にそのほかのポジションはどこがきてもおかしくはない。リターナーですら十分ありうる。さすがにFBはないと思うが、本音を言うと私は Peyton Hillis というFBを指名して欲しい。そうして夢の Peyton to Peyton を、しつこい。

 つうわけで今回の私の本命は Colt Brennan でお願いします。

 さすがにドラフトは面白い。どんどん書けちゃう。という訳でここでいったん区切って、次回、コルツという枠をとっぱらって今ドラフトについてあれこれ書きたいと思います。ドラフト2008一般論ということですな。
                                                              2008/4/16

 んでは一般論。

 そうそうその前にひとつ、先日発表された来季のスケジュールについて。
 正直飽きた、もう飽き飽きした、第9週でのNE戦は。ワールドシリーズの裏には鉄板カードをぶつけておきたいっつうNFL側の思惑も分からんでもないが、もう飽きてるんじゃないの、コルツファンもNEファンもNFLファンも、少なくとも私は厭きている、もう厭き厭きしている。その役割はSDあたりに任せればいいんでねえの。もはやコルツは上昇過程にあるチームでもないし。

 それでは本題に入りますか。とその前に、ひとつ報告しておかねばならない事が。僕結婚します。というのは嘘で、見ちゃいました、ハイライト映像。というわけで、その感想なども加味しながら、今回は話を進めていきたいと思います。

 まずはなにより今回のドラフトの目玉、Wロングについて。誰もそんな風に呼んでないって。
 とりあえず言えるのは、私は未だにこの両者の区別がつかないという事だ。どっちがジェイクで、どっちがクリスだか。ええと只今調べたところによると、OTがジェイクでDEがクリスだそうです。後々混乱したら、ごめんなさい。

 んじゃまず、OTのジェイクから。
 各所での意見を総合すると、LTというよりはRTタイプといった感じである。しかし仮に彼が本物のLTだとするならば、私は全体1位は彼で行くべきだと思う。昨年のジョー・トーマスの例を待つまでもなく、LTというポジションにはそれだけの価値がある。私はそもそも全体5位以内は、フットボールに於いて最も重要なポジションである、それこそチームの浮沈の命運を握るQB、そうしてそれを守るLT、そうしてそれを攻めるRE、このみっつのポジションのどれかで行くべきだと思っている。6位以下となればある程度チーム事情なども勘案すべきだと思うが、5位以上はこのみっつのポジションに限るべきだろう。だいたいドラフトで5位以内を得てしまうようなチームはこのみっつのポジションのうちどれか、あるいは全部に弱点を抱えているものである。例えばここ十年間、マイアミが思うように勝てない最大の要因は所謂A.D.問題、すなわちQB不在に尽きるだろう。そういった意味ではカルビン・ジョンソンやレジー・ブッシュ、ラリー・フィッツジェラルドなどの指名は、彼ら個人に非は全くないけれども、結局のところは失敗だったと思う。まあ、スター選手となると、ある程度外野の声に推されざる得ない所もあるのではあるが。

 んで話を戻して、ジェイク・ロングだが、ここまでは件のハイライトシーンを見るまでの見解で、おとついに見たハイライト映像の感想を加味すると、LTはちょっと厳しいかなあ、すなわち5位以内の指名は避けるべきだろうという結論になる。
 ハイライト映像のみの印象からすると、動きが全体的にもっさりしていて、昨今のLTに必要不可欠なシャープネスに欠ける恨みがある。これが全てだとすると、いいとこRT、下手すればOG止まりである。まああくまでハイライト映像のみからの判断なので、これが全てではないだろうが、この映像のみからすると全体1位はちょっと厳しい。というか1巡も厳しい。私がGMならば手を引く。実際LTとしての評価はライバルのクレイディやオターのほうが上らしいし。
 何かと引き合いに出されるジョー・トーマスとはえらい違いである。昨年のジョー・トーマスのハイライト映像は凄まじいの一言に尽きた。このジェイクなどは問題にならないくらいはるかに俊敏だったし、とりわけダウンフィールドに突っ切っての3,4人ぶっ飛ばしのブロックシーンなどはまさに圧巻だった。今シーズンの活躍を十二分に予感させるものであった。ちなみに昨年のドラフトプロスペクトのハイライト映像で私が衝撃を受けた二名のうちのひとりがこのJ・トーマス、もうひとりがADことエイドリアン・ピーターソンである。そうして今年も衝撃を受けたプレイヤーが二人いて、ひとりはグレン・ドーシー(ドーセイかも。)、もう一人が次に触れるクリス・ロングである。

 そのクリス・ロングであるが、そのハイライト映像に触れる前に、その映像を見る前の私の見解について触れておこう。
 各所での意見を総合すると、非常に精神的に優れた3−4のDEといった感じである。うえに書いたとおり、5位以内のピックでDEを指名することに私は何の異論もないのであるが、それはあくまで4−3のREに限っての事で、3−4のDEとなれば話は別である。3−4のパスラッシュの主役はあくまでOLBであって、3−4のDEなどはDT崩れで十分というのが私の見解である。したがって、C・ロングがいかに素晴らしい選手であっても3−4のDEである限りは5位以内どころか1巡指名にも値しない、REの獲得を目指すというのならゴルストンでいくべきだろう。

 というのがハイライト映像を見る前までの私の見解であったが、視聴後それは一変した。
 あれだけ動けるのならば4−3のREも十分務まる。これで精神的にも素晴らしいのならば全体1位の価値は十二分にある。バンデンボッシュをふたまわり位グレードアップさせたような感じである。それだけでもう十分全体1位だろう。さすがにペッパーズ級とまではいかないが、ストレイハンとバンデンボッシュの間ぐらいには居る。フリーニーとはここでも比較できない。
 ちなみにそのクリスのライバルとなろうゴルストンであるが、こちらは逆にハイライト映像を見て私の評価を下げた。確かにいい選手であろうがあくまで平均的なパスラッシャー止まりで、スペシャルとまではいかない。他によい選手がいなければ全体1位もあるだろうが、クリスとゴルストン、どっちを獲るかと問われれば私はクリスをとる。

 さてここで今回のドラフト最大の衝撃、グレン・ドーシーに話を移そう。
 今回私がハイライト映像を見て衝撃を受けた二人のうちの一人、既述したクリス・ロングは思っていたより良かったので衝撃を受けたのであるが、このグレン・ドーシーは思っていた以上に良かったので衝撃を受けたのである。
 もともと各所のドラフト評を読んでいた段階でも、コイツは今ドラフトNO1の鉄板ピックかもしれんなあと思っていたのであるが、その映像を見てその予想は確信に変わった。なるほどウォーレン・サップに比されるだけのことはある。しかも性格も素晴らしいらしいし。逆にそれが、荒くれを求めるポジションだけに、唯一の不安材料という説もないではないが。とにかくここ最近のドラフトでは文句なしにNO1のUTである。私はドラフト上位でのDT指名には本来消極的なのであるが、この男には全体1位で指名するだけの価値がある。確かにある。4−3を採用しているチーム、とりわけカバー2を採用しているチームはのどから手が出るほど欲しいだろう。私も欲すぅい。出鱈目なトレードアップをしても欲すぅい。3−4のNTもいけるみたいな話もあるが、それはどうだろう。NTを任せるならばもう少し体格が欲しい気もするが。

 ちなみに何故私がDTの上位指名に消極的なのかというと、DTというのはDEとならんで、もしくはそれ以上に重要なポジションなのであるが、どうしてもドラフト時点では見極めのしづらい、ある意味QB以上に見極めのしづらいポジションだからである。その理由をつらつら考えてみるに、このポジションは他のポジションに比べその力というか数字が周囲のプレイヤーの影響を受けやすいポジションであるというのがその理由ではないかと思われる。相対するOL陣の力量、そして何より隣に座る味方のDL陣の力量にその成績が大きく左右されるのがDTというポジションである。個々やチームの力の差のはげしい大学ではそれがより顕著になって現れるだろう。CBのBUST率の高さも同じ理由からだろう。もちろんそれが全てではないけれど。
 それはDEも同様ではないかという意見もあるだろうが、DEは基本的には敵OTとの 1on1 なのでDTに比べればその力量は計りやすい。またDTは基本的にランブロックを主務とするOGやCと相対するため、パスラッシュを主務とするOTと相対するDEに比べると、QBを攻めるという点では価値が下がる。ギャンブルピックをしづらい。3−4のNTとなると、話は更にややこしくなる。それは別の機会に項をあらためて書きたいと思う。

 そうしたギャンブルピックをしづらいDTというポジションではあるもの、それでもなおかつ全体1位で指名したい、そういう気持ちにさせるだけのグレン・ドーシーのハイライト映像である。これならば、仮に外しても諦めがつく、そう思わせるだけのグレン・ドーシーのハイライト映像である。

 有名処はざっとこんな感じである。これからはそのほか私の目に付いた選手に付いてあれこれ論評という名の悪口を書き連ねてみたい。

 まずはマット・ライアン。その年のNO1QBの常としてどうしても否定的見解の目に付くマット・ライアンであるが、私のハイライト映像を見た限りにおいては、これだけ出来れば十分でないの、といった感じである。ブレイディやうちのマニングに比せられるだけのことはある。まさしく A poor man's Manning といった感じである。少なく見積もっても昨年のクインよりは上だと思う。
 そのライバルとなるブライアン・ブルームであるが、これはハイライト映像を見ていないので何とも言えないが、M・ライアンと似たような評価なので、それらをそのまま鵜呑みにすれば、そのような選手なんだと思う。ちなみに私がマイアミのGMならば、この両者のうちどちらかを指名する。Yahoo掲示板などでは全体1位QB指名否定論をよく見かけるが、私は逆に全体1位は積極的にQB指名でいくべきだと思う。極端な話3年連続ドラフト1位QB指名も有りだと思う。3年連続WR指名はただのアホだが、QB3年連続指名で外しまくっても、それはそれで仕方のないこととして諦めがつく。QBというのはフットボールに於いてそれだけの価値のあるポジションなのである。実際プレイオフ常連チームのQBは大概1位指名である。下位からの一流QBというのはWCOに限られると思う。もちろん1位指名BUSTのQBもそれこそうんざりするほどいるけれども、それはそれで仕方があるまい。重ねて述べるが、QBというのはフットボールに於いてそれだけの価値のあるポジションなのである。←コココピー

 QBといえばもうひとり私の目を引いたのは勿論このひと脅威の43TDs1Intのジョジュ・ジョンソン君である。ここまで来るとむしろ逆にその唯一の1Intの方が気になるというのが人情だろう。いったい如何なるインターセプトだったのか。そのプレイヤーをドラフトしたいぐらいである。2巡59位で。ちなみにこのひとサンディエゴ大ということでコルツとはいささか関係がある。指名してみっか、マニングの後継者として。

 そうそうすっかり忘れていた、今ドラフト注目のD−MAC君であるが、私がハイライト映像を見た限りでは、いまひとつかな、といった印象である。そのハイライト映像のほとんどがスィ−プ気味にオープンを走り抜けるものであったが、このスピード全盛の今時のフットボール界に於いてあれだけオープンを走れるっちゅうのは凄いっちゃあ凄いが、それがそのままNFLでも通用するかというと、私には少々疑問である。昨年のADに比べると随分落ちる印象である。手堅くいくならば、メンデンホールであろう。

 そのほかハイライト映像で目立ったところはというとフロリダ大のデリック・ハーベイかな。このひとの何が凄いかというと、そのハイライト映像のサックシーンのほとんどが同僚の49番がなかば仕留めたもの横取りでしてサックしているといったものだからである。まあフィニッシュ力があるっちゃあ、あるが、これらのシーンはどう考えてもこの49番の功績である。49番のハイライトシーンである。そこでこの49番が誰かと思って調べてみると、Jermaine Cunningham とある。2年生である。むしろ注目すべきはこっちか。

 デショーン・ジャクソンは私の名前だけ診断によるとバストだと思う。「誰だっけ、あいつ。そうそうデショーン・ジャクソン。あいつ完全に駄目だったよな。」とか5年後に言われてそうである。

 そうしていよいよ真打ち登場、ドミニク・ロジャース=クロマーティである。突っ込みどころ満載である。凄みすら感じさせる。
 まずは何と言ってもその名前、なんだよそのクロマティって。その取って付けたようなクロマティって何だよ。称号か、一流CBの称号か。俺に対する挑戦か。俺は完全に釣られたのか、ああ釣られてやる。
 そうしてハイライト映像。キックブロックのシーンがふたつあった。CBのハイライト映像でキックブロックのシーン観せられても。スペシャルチーマーということか、そういうことなんだな、スペシャルチーマーを1位で指名しろということなんだな。まあ確かにキックブロックは貴重といえば貴重なプレイではあるが。
 そして肝心のインターセプトのシーンは普通のインターセプト。取り立てて語るものは無かった。そのリターンも普通、いたって普通。足も短いし。どう考えても本家(ウォーレンではない。)クロマーティのような運動神経は無い。
 要注意ピックである。怖い、怖すぎるぐらいだ。

 そういえばレジー・スミスもいる。たまらんな30代には、今年のドラフトプロスペクトCBは。

 こんなとこかのお。ながながながながと書いてきてしまったが、まあドラフトなんで致し方あるまい、ご堪忍ください。

                                                                2008/4/20 

 追加情報。

 私が今ドラフトの本命(っつても30%程度。)に推したジョン・カールソン、この選手もともと3年生終了時には結構評価の高かった選手だったみたい。しかし4年生時に大きく成績ダウン、それが評価の大きく割れる主因となったようだ。やはりクインのいなくなったのが大きかったのか。ますますコルツ好みではある。

 マイアミはジェイクと契約した模様。私としては、どうかなあ。まあパーセルズの御眼鏡に適ったのだから、間違いないのでしょう。あの映像がハイライトでなかったことを祈る。
                                                                 2008/4/23 
ドラフト2008
報告
 第1報。

 結局、トレードアップもダウンもないまま、2巡59位を迎える。この時点で私の予想したJ・カールソン(SEA38位)とJ・ディゾン(DET45位)は既に消えている。両者ともに思わぬ高順位で私はびっくり。特にディゾンがこの時点で消えているとは予想だにしなかった。ただしデトロイト、受け狙いか。まあカバー2のLBとしてはうってつけの人材なのだろうけど。

 しかしマニングハムは残っていたので、こりゃマニングハムかなあと思って待機していると、Mike Pollak OT 。えっ、誰それ。わたしは慌てて手元にあるレビュー誌をめくった。しかしOTの項にはその名は無い。なにっ、2巡でいきなり隠し玉か。まさかと思ってOGの項をめくったが、その名は無い。まさかセンター。するとありました、マイク・ポラックさん、アリゾナステート。むう。

 マイク・ポラック、この名を的中させた人は相当のコルツ通だと思う。むしろアンチコルツかもしれん。
 センターねえ。まさかサタデーの後釜って事はないと思うので、万能ラインマンとして使うつもりなのだろうけど。実際、ポリアンのインタビューによるとガードを予定しているらしいので、そういうことなのだろうけど。まあそれなら、2巡59位も分かる。

 調べてみると、4順前後が予想されていたらしいので、ポリアン得意の一本釣りである。この手のポリアンの一本釣りはことごとく成功しているのであまり悪口は言えんが、しかし2巡59位ねえ。ちなみにふたつ後の61位では今ドラフトNO1TEとされていた Martellus Bennett がダラスにピックされている。まあこの手の落ちてきたTEは危険といえば危険ではあるが。TEは2日目で補強するのか。

 あんまりこういうことは言いたくないが、おそらく初日最大の問題ピックであろう。地味すぎてコルツファン以外は気付かないかもしれないが。
 別にポラックの悪口を言うつもりはないし、おそらくいい選手なのだろうけど、しかし夢の広がらない初日だったなあ。他チームのファンがうらやましい、純粋にうらやましい。

 2巡59位 Indianapolis Colts  Mike Pollak  OT  Arizona st  燦然と輝くその名前。
                                                      2008/4/27 引越しのその日に

 
 風邪ひいちゃった。神様は私にこの項を意地でも書かせたくないらしい。でも書く。意地でも書く。あんまり遅れるのも難なので。それでは、遅れすぎているドラフト続報です。


 3巡93位 Philip Wheeler OLB

 スピードとパワーを兼備した、すなわちどちらにも特徴のない平均的なラインバッカーといった感じの選手。私はその6−2という長身(6−2を長身と感じる時点でガチガチのコルツファンの証拠である。)からマークを外していたが、この高順位で指名。このピックに昨年のC・セッションの動きなどを考え合わせると、ポリアンというよりダンジーの心のうちにLB観の若干の変化があったようにも観て取れる。ここ数年では私にとって最も謎めいたピック。ちなみにこのP・ウィーラー、大学入学時はDE、それからOLB、ILBとポジションを転々としてきた選手らしい。まあ。どうでもいい情報だけど。まさかDEとして使う気か。にしては身長がありすぎる。

 また、この時点で我が愛しのマリオ・マニングスはまだ残っていたのだけれど、結局見送り。完全にポリアンの構想外だったか。Manning to Manningham は魅力的でなかったか。ちなみにこのマニングハム、ふたつ後でジャイアンツが指名、こちらはその誘惑に抗い難かったかと見える。しかしこのマニングハムが本物だったとすると、NYGはバレスにトゥーマー、S・スミスにミラクルキャッチのタイリー、このマニングハムにショッキー、ボスのTE陣となかなか豪勢なレシーバー陣が形成される。NFLで1,2位を争うというより、はっきりナンバー1と言って良いだろう。ショッキー放出の噂が出るのも無理からぬ話である。まあ、そうは問屋が卸さないだろうけれど。


 4巡127位 Jacob Tamme TE

 ココに来て懸案のTEを指名。Hバックが出来てスロットにも入れる、というどっかで聞いたようなスカウティングレポートを持つ男である。正直、D・クラークですら持て余し気味なのに、また似た様なのを獲るのか。


 5巡161位 Marcus Howard OLB

 OLBと分類されているもののDEで使うと思われる。典型的なちびっこ高速パスラッシャー。身長は6−1とも5−11とも表記されているがいずれにしてもちっこいことには間違いない。ウェイトも230前後と軽い、超軽い。このへんは懸念材料か。フリーニーは小さいけれども決して軽くはない。そのちびっこさ故に各ドラフトレビュー誌から、コルツっぽくねえと指名が噂されていたプレイヤーであるが、案に相違せずガッツリ指名、世間を妙に黙らさせた。私自身はと言うと、その軽さゆえに指名はないかもなあと思っていたけれど、5巡なら別にいいかといった感じである。

 ちょっと疲れてきたので、いったん閉めます。以降は次回へ。たぶん明日。

                                                    下位指名多過ぎ。2008/5/12

 じゃ、つづき。やはり直後にやらないとテンションさがるのお〜、下位指名だし。


 6巡196位 Tom Santi TE

 NFL公式サイトのドラフト評にはユーテックみたいなもんと書いてあったが、まさしくそんな感じ。とりあえずスピードは無いらしい。あとは面白いか否かだ。


 6巡201位 Steve Justice C

 センター、またしてもセンター。このジャスティスに2位で獲ったポラック、それにミネソタが6巡187位で獲った John Sullivan の3人が今ドラフトセンター四天王(←もはやどうでもよくなっている。)と言われていた。そのうち二人を我がコルツは獲得した事になる。まことに喜ばしい限りである。つーか、この順位でジャスティス獲得できるんだったら、2巡59位でM・ベネットとかあったんじゃねえの。
 プレイヤーとしての特徴はポラックみたいなもん、である。


 6巡202位 Mike Hart RB

 この選手も5位のハワード同様、そのちびっこさ故にコルツ指名が予想されていたプレイヤーのひとりである。そうして、その大方の予想どうり躊躇無く指名した次第である。今更ながら、ちっちゃきゃ何でもいいのか。
 ミシガン大のキャリアラッシングリーダーである。まあ、この手の有力大学出身実績十分下位指名というのは、ある意味無名大学出身上位指名よりも怖いのであるが、6位なのでどうでもよいちゃあどうでもよい。せめてローズには勝て。


 6巡205位 Pierre Garcon WR

 6巡多過ぎ。
 205位は202位と打って変わって、聞いた事もないような大学出身である。NFL公式サイトによると60TDsしているらしい。そうしてその成績はジェリー・ライスのそれによく似ているなどと天につば吐くような事が書かれておる。空恐ろしい。
 話は変わるが、 Pierre Garcon とあるけれども、この Garcon のCはCではなくフランス語のセディーユ付きのCではないだろうか。そうしてギャルコンではなくギャルソンと呼ばせるのではないだろうか。ピエール・ギャルソンならば超格好ええ、マービン・ハリソンの後釜即決定である。速攻でファンになる。いやまじで。
 話はまた変わるが、この位置でのWR指名と言う事はハリソンはまだまだいけると言う事か(さっそく事件起こした。続報を待て。)。またムーアヘッドとかでお茶を濁す気じゃないだろうな。


 7巡236位 Jamey Richard OL

 NFL公式サイトではOLとお茶を濁しているが大学時代のポジションはセンター。センター。そう、またしてもセンター。コルツは野球とバスケットボールのチームも作るらしい。まじでペイサーズに一人くれてやれ。いやまじで。
 センターとしての特徴はジャスティスみたいなもん、である。

 センター3人指名だって、奥さん。まあ確かに万能ラインマンを求めるとなれば、センター経験者と言う事になるのだろうが、にしても三人はいらねえだろ。指名されたほうも困るっつの。実際、ポラックはサタデーがいるのに指名されてびっくりしたなんてコメントを出している。本人ならずともびっくりするっつの。しかも、サタデーのCというのはヴィナ様のKと並んでコルツでは最も硬いポジションの筈なのに。この前後5年ぐらいはどう考えてもサタデーのプライムタイムだと思うのだが。またマニングとの絡みを考えても放出するとは考えがたいし。まさか、プロボウルでのスナップミスで衰えを感じたか。そんな冗談を思いつくぐらいセンター3人指名は理解しがたいものがある。万能ラインマンなんて3人もいらんし。というかひとりで済ませたいから万能なんだし。ガードが欲しければ素直にガードを指名すれば良いだけの事だろう。まあ確かにコルツのガードはセンターっぽい動きをするっちゃあするが、にしてもである。しかしサタデー、こんなにまとめてライバルをぶつけられるとは。V9時代の森か、お前は。


 総評

 結局、セイフティーのピックは無し。本格的に不作だったか。意外にデプスは薄いので中堅どころのFA補強は必須かもしれぬ。M・ジャクソンをSにまわしたくはないし。
 全体的な印象としては3位のウィーラーといい、センター3人ピックといい、ここ数年のコルツドラフトとは微妙に異なる風を感じたドラフトではあった。新しい風が吹いてきているのかもしれない。温かい風とは限らないが。
 とりあえずいえるのは、初日はスキルポジションをピックしろという事だ。全然盛り上がらん。起きてた甲斐がないっつの。
 そして、これにて’07シーズンは終了です。次回からは’08扱いになります。


 追記

 コルツ以外のチームについては省きたいと思います。一巡ぐらいはやってもいいかなと思ってたけれど、日も随分経っちゃているし、他チームのことはよく分からんので。でもさすがにKCは勝ち組かなあ。アルバートよりは純然たるLTを獲った方がよかった様な気もするが。

                                                NBAプレイオフもやりたいのだが。2008/5/13

 Pierre Garcon やっぱり、ピエール・ギャルソンと発音するみたい。いける。

                                                      2008/8/4
 

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