インディアナポリス研究会

選手紹介

俺 Hall of Fame

「俺フォールオブフェイム」とは、世間的な実績や人気とはまったく関係なく、わたくし、
すなわち俺が、個人的に一生忘れられないほどに強い印象を受けた選手やその他諸々を表彰するカテゴリーです。


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D.Klecko  我が人生最高の時。
 ふつうに考えれば、この項目でいの一番にくるのはマニングなのであるが何故かクレッコー。
理由は簡単、彼が全選手中わたしのいちばんのお気に入りだからである。昨季(2006)中盤ひっそりとコルツの宿敵PATSから入団し(私は知らなんだ)、運命の一戦で衝撃のタッチダウンを決めた男、それがクレッコーなのである。

 まあそのプレイ自体はたいした事ないのだけれども、この一件以来かれはそのまったく期待されていない背番号とともに私のフェイバリットとなったのだった。という訳で、あらためて前後のビデオを見てみると、この男カバーチームの先頭を切って突っ走り、けっこう気合のタックルを決めてたりもしてよる。私はこのプレイが(誰か、このポジション名を教えてください)フットボールのあらゆるプレイの中でも一番好きなので、そういった点からでも彼をますます好きになってしまった。間違いなく、今一番私がひいきにしているプレイヤーである。

 とか思っていたら、M・リーガーの退団を機に90番というDLらしい背番号に変えちゃった。ちと残念、というかおおいに残念。じっさい、その背番号のとおり彼の本職はDLなのである。よく見ているとたまにペネトレイトしていたりもする。昨年はロースターにFBがいなかった為にその代員として起用され、(COLTS.COMの選手紹介の項にはVersatile four-year veteran と書かれている。)あのプレイにつながった訳である。今季は一応本職のFBらしいL・ロートンが入団した為にFBとしての出場はほとんど無いように思われる。事実ほとんど無い。もっともDLとしての出場もあんまりない。然るに私の思うに、彼の真骨頂は矢張FBやスペシャルチーマーとしての出場だと思われるので、FBとして出場、そしてその厚い胸板でマニングのパスを思いっきり弾いて下さい。もっとも、これをあのPAT戦でやりやがっていたら俺は切れていた。

 でも、年が明ける頃にはCOLTSには居ないかも。
 COLTS.COMの選手紹介に依るとフルネームは Dan Klecko、ミドルネームは無いらしい。難しいなアメリカ人の名前は。
                                       2007/09/24

 最近、姿を見ないがもしかしてクビなのか。
                                      2007/10/28


 とかおもっていたらウェイブされちゃった。

 とかおもっていたら再契約。一安心。やはり買われている。
                                        2007/11/25

 イーグルスへの移籍決定です。2年契約やと。FBとして使うんやと。

 ん〜ん残念。本来ならこの項は ex colts に移さねばならないのだけれど、このインディアナポリス研究会第1号の記事なので記念としてココに残しておきます。ご了承ください。マニングの上にクレッコーがあることに意味がある。日本一のクレッコーファンより。
                                        2008/3/18

 さすがに、コルツを去って、すでにもう3年近く経つ選手をアクティブ・コルツの項に置いておくのには無理を感じていた。とはいうものの、普通に元・コルツの項に置くのも、我が愛しのクレッコー様に対して、申し訳が立たない。そこで、無理矢理思いついたのが、この企画、つーかこのカテゴリー、「俺 Fall of Fame」である。うむ、われながら名案。

 ちなみに、次は、多分、サイファーズかなあ。

                                        2011/5/24
B.Polian
酒池肉林。
 上項でもチラリと触れたが、今のコルツを作り上げた三名のうちのひとりである。 繰り返すと、今のコルツは、J・イーゼイがオーナーになり、B・ポリアンをGMに雇い、P・マニングを全体一位で指名した事により作られたものである。

 で、ポリアンのGMとしての特徴といえば、それはまず何より、BUF時代から変わらぬ馬鹿げたパシッングオフェンスの信奉者ということである。それはもう哲学というよりは信仰である。BUF時代のスーパー奇跡の4連敗もそれ故だとさんざん批判されている。とりわけ最初の湾岸ボウルでの敗戦などはラン&シュートのチームがボールコントロールオフェンスに敗れる典型の試合とされている。それゆえポリアンの宿敵はあくまでパーセルズ一派であり、現在のINDvsNEという図式はそのままそれに当てはまる。15年後のBUFvsNYGである。向こうはどう思っているか知らんが。

 とまあ、世間的には批判の多いポリアンの考え方というか信仰であるが、私はこの5年間ポリアンの影響下にあるからという訳でもないが、この信仰というか考え方は結構正しいと考えている。それはいずれ何処かで詳述するだろうが、ここでも軽く触れておこう。時間もあるし。

 まず、このフットボールというスポーツの肝は何かと考えてみると、それはまず何より 3rd and 5 や6といったあたりのシュチエーションだろうと思われる。このシュチエーションを高確率でクリア出来るか出来ないかがフットボールチームの強弱の分かれ目である。この状況を高確率でクリア出来るチームが強いチームであり、出来ないチームが弱いチームである。逆にディフェンスの側から見れば、それをさせないチームが強いチームであり、させるチームが弱いチームであるともいえる。で、この仕事を成し遂げるのは誰かというと、それはOLでもなくWRでもなくRBでもなく、QBである。QBのパスである。それ故にQBがフットボールに於いて最も重要なポジションと言われているのである。
 5ヤード前後のパスのプロテクションが出来ないようなOLはいないだろうし、同じく5ヤード前後のパスが捕れないようなレシーバーもいないだろう。反対に 3rd and 5 のシュチエーションを確実にクリアできるようなランプレイやOL、RBなどは今迄いなかったし、これからもまず現れないだろう。結局、このシュチエーションをクリアするのはQB個人の力、QB個人のパッシング能力ということになる。
 それ以外のシュチエーション、 3rd and 1 ないし2などは大抵のランプレイでクリアできるし、また逆に 3rd and long といったシュチエーションになるとある程度敵のミスを待たなければ、すなわち自分達以外の力を待たなければどうしようもない。結局、このフットボールというスポーツの勝敗の分かれ目は3rd and 5 や6といったあたりのシュチエーションのクリア率ということになり、それはQBの能力次第ということになる。
 
 これがポリアンのパス信仰が決して誤りではないと考える私の理由なのであるが、ただこれはあくまで常温下での話しなんだよなあ。氷点下20度とかでパスなんか投げられないもの、捕れないもの。4月か10月にプレイオフとスーパーボウルが開催されていれば、ポリアンは百戦百勝だったろう。よくバッファローでやってたよ。インディーに来た理由もよく分かる。

 本当はもうひとつパス重視の考え方が正しい理由があるのだが、それはまた別の機会に。疲れた。

 そうそう、上項で触れたポリアンとダンジーの相性について。
 上項でも軽く触れたが、この両者の相性は戦術的にも性格的にも最高である。

 まず戦術的な面から述べると、ダンジーといえば何を差し置いてもまずそのカバー2であるが、カバー2の特徴は大きくふたつある。ひとつはボールを奪うまでに時間の掛かるディフェンスであるということ、もうひとつはあまりお金の掛からないサラリーキャップ時代に優しいエコな(←これはウソ。)ディフェンスであるということ、このふたつである。その理由についてはカバー2の項目で書く予定なので、ここでは省く。乞うご期待。
 そのようなディフェンスである以上、結果的に攻撃にはあまり時間をかけられない。したがってある程度強力なパッシングオフェンスが必要とされる。DAL@BUFの項目でも触れたとおり悠長なECOをしていてはとても間に合わない。WCOでもまだ遅い。M・マーツとまではいかなくとも、そこそこのラン&シュートは要求される。当然このようなオフェンスはオフェンスのほとんど全てのポジションにタレントを要求するためお金が掛かるのであるが、そこはカバー2のもうひとつの特徴である金銭的な負担の低さで解決できる。これはまあ、カバー2の側から説明したのであるが、ポリアンのパッシング信仰の側からの説明はこれを逆転すればよいのであって、結果的にポリアンのパッシング信仰を成立させるディフェンスはカバー2しかないということになる。46系統のディフェンスではあっという間に破綻するであろう。
 ただ、このポリアンのパッシング信仰とカバー2の両者に共通する特徴として理由は省くが接戦に弱いというのがある。これにマニングが加わることによって、現代NFLに於ける三大接戦に弱い要素が揃ってしまうことになる。プレイオフの成績が悪いのも致し方あるまい。突き放す展開にならないとどうしても勝てない。逆に言えば、突き放す展開にしやすいチーム構成でもあるのだけれど。

 次に性格的な相性であるが、これはもはや説明不要であろう。出たがり、派手好きのポリアンに対し、温厚で万事に控えめなダンジー、これほど理想的なGMとHCの組み合わせはほかにはあるまい。

 あともうひとつ、これは性格的戦術的両者の相混ざった理由がある。ポリアンのパッシング信仰は当然のようにオフェンスにタレントが集まり、体外的にはいかにもオフェンスの力で勝ったような印象になる。当然ディフェンス陣の不満はたまる。さらにマニングのあの性格というか態度が本人は気付いていないのだろうがそれに拍車をかける。実際、フリーニーなどはかなりの不満があるようで、発言のあちこちにそれをちりばめている。
 そういった不満を受け止め、うやむやにしてしまうのにダンジーの性格以上の適任者はほかにあるまい。ほかの者ならとっくに爆発させてしまっている事であろう。

 こうした理由からおそらくポリアンはダンジーを連れて来たのであろうが、これは数多あるポリアンの功績のひとつであろう。

 なんだか随分と長くなってしまったが、コルツというオーガニゼーションにとってはある意味マニング以上に重要な人物、というか最重要人物なので、当然といえば当然だろう。いろいろと批判もあるが、私はまだしばらくこのひとにGMをやっていてもらいたいと思っています。おもしれえし。

 フルネームは分かりませんでした。
                                      2008/3/3 ひな祭りの日に

 3年延長だってよ。
                                      2008/3/28

 例のマニング騒動後、マニング一派という扱いでコルツを追われる。というと大袈裟であるが、年齢的にもコルツ退任、というかNFLからの引退を考えていた頃なので、マニングの怪我、アメリカ人風に表現すれば、さしづめ「神のお告げ」といった所であろう。形の上では、解任だけど、事実上の円満退社であろう。

 コルツ引退後は、メディアでご意見番的に就くのかと思いきや、意外におとなしく、たまにコメントを表す程度である。むしろ、ダンジーの方がご意見番的な位置に付いている。現役時代とは真逆のイメージである。

 私が、ポリアンを「俺 Fall of Fame」のは、申す迄もない、私にNFLチーム運営を教えたのは、他ならぬこのポリアンだからである。
 生え抜き重視、マスコミではなく自分の目を重視したドラフト、パッシング重視のチーム戦略、ルートラン重視のWR選考等々、全てが全てNFL的に肯定されている訳でもないけれど、今現在に於いても、NFLチームを見る、あるいは評価する上で、私の大きな指標であるし、今後も変わらないであろう。まさしく、三つ子の魂百まで、である。

                                      2014/7/9(水)
P.Manning
小さい方です。
 んでマニング。.バカ殿である。
                                       2007/09/24

 さすがにうちのエース、というかリーダー、というかほとんど支配者に対してこの一行で済ます訳にはいかないので、いろいろ書くことにします。
 本当は書きたいことはいろいろあるのだけれど何処から手をつければよいのかわからず、そのまま1ヶ月間打っちゃってしまいました。

 とりあえず技術面から書こうと思います。
 当然といえば当然であるが技術的には何の問題もない。一時というか今現在も”マニングとブレイディどちらが上か”というような議論が見られるが、少なくとも技術的にはマニングの方が上だと思う。ブレイデイがマニングから学ぶものはあるだろうが、マニングがブレイディから学ぶものはない。
 プレイリードやコントロール、QBプレッシャーのかわし方といったQBとしての基本的な技術は勿論の事、私がとりわけ感心するのはそのQBとしての細かい技術である。これらは本当に素晴らしい。わたしはほとほと感心する。
 その天下一品のプレイアクション、ハンドオフ、ポケット内でのフットワークなど、これらはみな一見の価値がある。そうして私がさらに感心するのはそれらよりも更に細かい技術、たとえばサックのされ方などである。サックのかわし方も彼は名人級であるが、サックのされ方などは更に上手い。仙人級である。よく見ると分かるが、彼はサックされる際その直前で自ら倒れてしまうのである。なるほどこれなら大ケガはしない。またファンブルロストもしない。彼は、自ら倒れる、たったこれだけの事で肉体的および試合的危機を同時に防いでいるのである。マニングのファンブルロストの少なさ、および試合欠場の皆無はこれが一因であろうと思われる。これが出来る選手は存外少ない。おそらく現役では彼ひとりであろう。のちのちQBについての項目でも触れるであろうが、ファンブルロストの回避や試合出場といったことはQBにとって非常に重要な能力なのでわたしはこの点において彼をおおきく買っている。もっともファーブのようにサックをハンドオフでぶっ飛ばして強引にパスを決めろといった意見もなくはないのであるが。
 そのほか更に細かい技術を言うと、ファウルのコールを聞いた後さっとボールを投げ捨てるというのもある。これをする事で、そのコールが聞き間違い、つまりインプレイだった際のファンブルロストが防げる。まあ基本といえば基本かもしれないが、これを忠実に遵守しているのはおそらく現役ではマニングだけであろう。過去もどうかしらない。
 さらに、これはおそらく史上最高、もしかしたら絶後かもしれないマニングの超絶細かいテクニックにニーダウンの上手さというのがある。2,3年前のNFLウイークリーでやっていたがマニングのニーダウンは凄い。凄すぎる。なにしろ膝をついた後そのまま地べたにボールを抱えてうつ伏せになってしまうのである。なるほどこれなら確かにボールを奪われる事は無い。絶対に無い。皆無である。おそらく、というか間違いなく現役最強史上最高のニーダウンであろう。誰も憧れないだろうけど。さすがにブレイディやパーマーもこれは真似しない。採り入れない。というかマニングも最近はやっていない。恥ずかしいか、さすがに。書いてて私も恥ずかしくなって来た。

 そのほか探せばいろいろマニングの超絶細かいテクニックは見つかるのだろうけど、恥ずかしいのでこれくらいにしておく。書いてて思ったのであるが、彼の場合は基本に忠実というよりはむしろ基本に過剰といった感じである。過剰というのは彼の技術のみならず、彼の性格を考える上においても重要なキーワードであるかもしれない。ただいずれにしても彼が技術的には現役最高、おそらく歴史的に見ても有数のQBであることは間違いないことだと思う。かれのプレイ映像はそのままQBの教科書である。おそらくファーブの対極に位置するQBである。

 そしてここにマニングの唯一とは言わないが数少ないそして大きな弱点がある。ファーブが溢れる程持ちマニングに無いもの、ファーブの後継者と目されるロスリスバーガーが溢れる程持ちマニングに無いもの、ライバルブレイディにあってマニングに無いもの、それは根性である。先に述べた技術的な面と絡んでくる事なのだろうが、マニングにはどう考えても根性が無い。少なくとも少ない。’06のプレイオフ、件のロスリスバーガーのタックルであるが、あれはマニングだったら絶対タックルできなかった。(タックルされたN.ハーパーについてはいずれ書く。(こちら)、ブレイディの象徴とも謂うべきプレイQBスニークをマニングはほとんどしない。と思っていたら最近やりだした。今まではゴール前の3rdDownInchesですら余裕のショットガンである。一方ブレイディはどんな位置からでも3rdDown1,4thDown1でQBスニーク。畏るるべきはベリチェクである。
 この根性の無さが後輩であるブレイディやマクナブ、ロスリスバーガーの後塵を拝した主因であろう。
 
 そうはいっても彼が現役NO1のQBである事にかわりはなく、末永くコルツにいて欲しいっす。この手のタイプは一度味をしめると同じ成功を際限なく繰り返すだろうし。最後の2年ぐらいはセインツ入りでいいけど。

 またこれは私の推察であるが、オーガニゼイションに於ける彼の発言力はオーナー、ポリアンに次ぐものと思われる。ダンジーより上。位階的にはおそらくこうだろう。オーナー、ポリアン、マニング、ムーア、ダンジー。まさに雇われマダム。昨年までいたストークリーなどは完全にマニング人事である。細かい事は省くがそうとしか考えられん。こうした階級にフリーニーなどは一家言あるようである。あくまで私の推察だけど。

 フルネームは Peyton Williams Manning。PaytonではなくPeytonである。みんなつい間違えてしまう。
 しかし、ペイトン マニングって10年来のNBAファンであるわたしははじめてその名を見たときドキリとしたものだ。ペイトンにマニングって。まあアメリカではよくある名前なんだろうけど。

 趣味は歴史らしい。本当に好きそうだ。

 また何かあったら書きます。うちの大将なので触れねばならない事は多いだろうし。
 しかしこの項目書き終わって正直ほっとした。肩の荷が下りた。
                                         2007/10/28

 2008シーズン、シーズンMVP受賞、3度目。成績自体は突出したものではないが、強力なライバルがいなかったので、タナボタ的に受賞。しかし受賞は受賞である。4度目となると、新記録だそうなので、張り切って欲しい。
                                         2009/1/3

 そのまま、シーズンMVPジンクスに嵌って、プレイオフ初戦敗退。とほほ…。

                                         2009/1/4

 コルツ退団後3シーズンが経過し、そろそろ、こちら「俺ホール・オブ・フェイム」の項目に移そうと考えていたところ、タイミング良くJ・SPORTSで「The Book of Manning 」(直訳すると、『マニング書』であろうが、『マニング年代記』の方が良いかな。)が放送されたので、その感想ともども記事としたい。

 この番組そのものは、マニング祖父の自殺とクーパーのケガを除いては、全体的にファニーな内容だった。

 ファニーでない内容の二つ目、クーパーのケガの件は私も涙を誘われた。ケガでフットボールを諦めた事は知っていたが、それがフットボールが原因のケガではなく、先天的なケガというか異常であったとは知らなかった。

 しかも、このクーパーが、いかにも陽気でリーダーシップがあって積極的で、そうして聡明な、いかにも典型的なアメリカの好青年であるだけに、余計に悲しかった。

 そのクーパーがケガでフットボールを諦めざる得なくなって、何を懐かしく思ったかというと、初めに仲間たち、それから、ゲームの勝敗ではなく、フットボールの何気ない光景、ロッカールームとか遠征のバスの中であるとか話していたのが、私には印象的だった。
 
 これはスポーツ経験者、とりわけチームスポーツの経験者は皆同意するのではないだろうか。私も中学時代、ヘッポコ野球部員だったけれども、何を懐かしく思い出すかといえば、守備に就いている時やバッターボックスに入っている時では無くて、練習中バックネットに寄っかかって友達とだべったり、下級生の頃、先輩の練習試合の得点係をしているシーンである。
 それらは、スポーツの中では謂わば従属的なシーンであるけれど、経験者にとってはむしろこちらがメーンだったようにも思えるのである。これら何気ないシーンを体験するためにスポーツをしていたようにも思えてくるのである。

 閑話休題、話をクーパーに戻すと、この兄クーパーは良くも悪くも弟ペイトンの人格形成に大きな影響を与えたと思う。とりわけ、幼少期、兄貴に泣かされて父親に言い訳するペイトンというのは、後年の姿を何とはなしに想像させた。
 兄弟関係が人格形成の全てであるとはいえないけれども、ペイトンの場合は兄クーパーの存在は、色々な意味で、大きな意味を持っていたと思う。ストークリーとクーパーを重ね合わせたのは、私だけではないと思う。

 この「The Book of Manning 」の中で、悲しい出来事は上記のクーパーのケガと祖父の自殺だけで、他はファニーな番組であると私は書いたけれども、そのハイライトはやはり、ペイトンのテネシー大学入り、つうかオール・ミス拒否であろう。行けや、オール・ミスに。

 当時、もし私がミシシッピー州民だったら、間違いなく「ペイトン、死ねー。」やってた。「PEYTON、WHO?」やってた。
 まあ、勿論、テネシーを選び、オール・ミスを選ばなかった理由は多々あるのだろうけど、行くだろう、普通、あのシチュエーションなら。二つ三つのマイナス要素があったとしたって、オール・ミス行くわ。少なくとも、私だったら、行く。

 こういうところで、テネシーに行ってしまうのが、ペイトンらしいといえばペイトンらしいのではあるが。まあ、なんというか、背負う事を避ける、あるいは避けたがる傾向、性向が、確かにペイトンにはある。
 兄クーパーが何でもかんでも背負ってきたので、背負う事に対するナチュラルな拒否反応があるのだろうけれど、人間、徳川家康も言うように、無いの背負わないという事は出来ないんだよなあ。結局、別のものを背負う事になる訳だから。こういう点が、ペイトンが最終的に勝ち切れなかった遠因になっていたと思う。

 この最終的に勝ち切れないにも関連するが、このオール・ミス拒否の次にこの番組におけるファニーなシーンは、何といっても、ハイズマン・レース敗退のシーンであろう。チャールズ・ウッドソンに奪われた時の、「あちゃー。」という顔は何度見ても笑える。永久保存版。
 
 QBやRBに奪われるならまだしも、よりによってディフェンスの選手に負けるって、この奇跡的な間の悪さ。ディフェンス・プレイヤーのハイズマン受賞なんて、10年に一度どころか、80年の歴史の中で唯一つの事例、そこに居合わせてしまう、さすがペイトン・マニング。凄みすら感じる。なかなか居合わせないよ、普通。
 2011年、地元インディアナポリスでスーパーボウル開催の年に、シーズンエンドのケガ、で、そのスーパーは弟イーライが優勝&MVP、しかもドラフトではよりによってラックエントリーの年に遭遇、結果自身がコルツを追い出される、に準ずるぐらいの間の悪さエピソードである。

 まあ、この年のウッドソンは受賞に値するだけの素晴らしいパフォーマンスを見せたという事なのだろうけど、数字的には、そこまで素晴らしいという感じもしない。7intsが光るちゃあ光るが、似たような数字が以前にも以後にもいたように思う。例えば、エリック・ベリーとか、今年のプロスペクトだったら、クエンティン・コリンズとか。まあ、インターセプト以外のパフォ−マンスも考慮しての総合的な評価なのだろうけど、単純に数字のみで考慮すれば、QBやRBを押しのけてまで、ハイズマンを与えざるを得ない数字かというと、少々疑問ではある。

 で、ここからは私の完全な邪推憶測になるけれど、やっぱり当時の記者連中、あるいはアメリカ全体に反マニング的な空気があったのではないかと思う。「マニングにはあげたくねーなあ。」みたいなムードである。
 そう考えると、当時、ライアン・リーフがあれほど高評価だったのも説明が付く。「マニングも良いけど、リーフだって良いぞ。部分的にはマニング以上だぞ。」みたいなムードだぞ。まあ、あくまで当時の状況を知らない結果論的な憶測にすぎないけれど。

 ちなみに、この時のハイズマン賞の得票者は、今見るとなかなか凄い豪勢なメンバーである・オールプロ級どころかレジェンド級がゴロゴロしている(ゴロゴロは大袈裟か。)。伝説的バストもいるし(これが云いたかった。)。

氏名/
ポジション
大学/
学年
1位票 2位票 3位票 合計 ドラフト年度/
順位/チーム
1位 チャールズ・ウッドソン
CB/WR
ミシガン
3年生
433 209 98 1815 1998年
4位/OAK
2位 ペイトン・マニング
QB
テネシー
4年生
281 263 174 1543 1998年
1位/IND
3位 ライアン・リーフ
QB
ワシントン・ステイト
赤シャツ3年生
70 203 241 861 1998年
2位/SD
4位 ランディ・モス
WR
マーシャル
赤シャツ2年生
17 56 90 253 1998年
21位/MIN
5位 リッキー・ウィリアムズ
RB
テキサス
3年生
18 20 65 1999年
5位/NO
6位以下は割愛

 改めて見ると、輝いてんな、ライアン・リーフ。艶が違う。ちなみに、ここでは割愛ししたが9位にはティム・カウチなんて名前もある。

 ハイズマン上位者とドラフト・プロスペクトはそのままリンクしない事も多いけれど、この年はさすがに違って、ほとんど上位で指名されている。割愛したカウチも1999年ドラフトの全体1位である。その年の5位がリッキー(1998年のハイズマン・ウィナー)であるが、そのリッキーを差し置いて、同じRBで先に4位で指名されたのが、我らがエッジさんである事はコルツファンなら周知の事実であろう。

 この19997年ハイズマン上位者の中で、ひとりドラフト順位が低いのが、ランディ・モスであるけれども(っつても、21位だけど、)、今から考えると、彼こそが、この年の全体2位指名、また純然たるBPA精神に則れば、マニングを差し置いて全体1位指名のプレイヤーだったと思う。

 高さと速さとハンドを兼ね備えていて、なおかつ密集にも強いというほとんど欠点の無いプレイヤーだった。唯一の欠点を挙げるとすれば、そのやんちゃな性格ぐらいであろうが、ゲームに支障をきたすレベルでは無い。私もこの10年間で、マーヴィン・ハリソンからブルース・スミス、テレル・オーエンス、フィッツジェラルド、カルヴィン・ジョンソン、A.J.グリーン等々、色々なトップレシーバーを見てきたけれど、リアルタイムで見た中では、ランディ・モスこそが間違いなくナンバー1のWRであった

 また、オールタイムで考えても、おそらく上にはジェリー・ライスしかいないと思う。あるいは、好みの問題でライスより上位にモスを置く人もいるかと思う。どちらを上位に置くかはともかく、オールタイムのオールプロのWR枠二つは彼等で占められる事に異論のある人は少ないと思う。投票すれば、そういう結果が出ると思う。

 一方で、マニングがオールタイム・オールプロのQBかというと、これば議論百出するであろう。候補者のひとりである事は間違いないけれど、割に早い段階で落とされる可能性もあると思う。

 さて、ペイトンの面白映像に話を戻すと、次に面白いのは高校時代だか中学時代だかのミュージカル・シーンであろう。
 なんでも、パソコンの授業を嫌ってミュージカルを選んだら、発表会があって、ビデオカメラ命の父親(子供にとっては迷惑この上ない。)が乗り込んで来るという子供的には最悪のパターン。あの映像を見て、クーパーは死ぬほど笑ったんだろうな。
 しかも、それからン十年後、地球の裏側で放送されて、訳の分からん日本人にも笑われるという恐ろしいパターン。ほんと、ビデオカメラって、怖い。

 しかし、ペイトンのああいうしょっぱい芝居見ていると、引退後、コメディアンになったら成功間違いなしだと思う。アメリカの芸能界事情については皆目知らないが、あれだけの堅物キャラはなかなかいないと思う。ディレクター連中が手ぐすね引いて待っていることだろう。

 刑事物で3話に一回ぐらい出てくるFBIのバカエリートとかやらせたら最高だろう。しかも、現場に批判的じゃなくて、むしろ協力的なやつ。現場に陰に陽に援助を惜しまないんだけど、バカ、みたいなやつ。現場の警部に、「俺たちに協力は惜しまないって言ったな。じゃあ、ひとつだけお願いする。もう、俺の前に出てくんな。」とか言われちゃう奴。でも、3話過ぎたら、やっぱり出てきちゃうんだな、これが。だって、バカだから。

 とまあ、ペイトン面白映像集ばかりフィーチャーしてしまったので、お口直しではないが、感心したエピソードもひとつ紹介しておこう。

 それは、ペイトンが高校時代だか中学時代だかに、父アーチーの大学時代のゲームのラジオの(テレビでは無い!)実況放送のテープを好んで聞いていたというエピソードである。これは、ペイトンのフットボールというゲームの理解に大きく貢献したと私は思う。アナウンサーの実況から頭の中でゲームをいろいろと想像するというのは、意外に有益なのである。そのあと、実際の映像を見て答え合わせが出来れば、なお良いが、それをしなくても想像のゲームを組み立てるだけでも十分である。十分、ゲームへの理解は深まる。単にゲームの映像を見るよりはるかに効果的である。

 私も子供の頃、朝刊のボックススコアを見ながら、前日のプロ野球の試合を想像したものである。あるいは、ラジオの実況放送を聞いた後、スポーツニュースでその映像を見て、想像と現実のどこが違うのか、あるいはどこが同じなのか、答え合わせをして楽しんだものである。そうして、それらは野球というゲームの理解に大きく役立った。

 ここ20年くらいで、記録機器に非常に発達して、何でもかんでも映像で記録できるようになり、それらを記録しただけで理解したように勘違いしてしまう。しかしながら、それでは何にも見ていないのである。ましてや、理解などしていない。断片的な情報から現実を想像するという方法は、物事の理解には意外に強力な方法なのである。だから、私は今でも、わざと文字ライブ、あるいはボックススコアを見た後に、テレビ映像を見て、想像と現実の差異を比べて楽しんだりしている。という訳で、各AVメーカー諸君、何でもかんでも全て見せればよいってもんじゃないんだよ。いや、AVはすべて見せろや。いや、見せてください。どーも、イキッちゃってスミマセンでした。

 話が逸れた。また、このほか、ペイトン以外でこの番組の面白かったところと云えば、、父アーチーが大学入学当初シゴキにシゴカれたという件で、とある選手が、「コーチ、足が折れました。」と申告したら、「お前、医者か。」と豪快に突っ込んだエピソードであろう。いや、ユーモア精神発揮している場合じゃないから。キレのいいツッコミ見せてる場合じゃないから。足が折れてるから。血が出てるから。ディレクターいないから。

 もうひとつ面白かったところと云えば、同じく父アーチーの今度は現役引退後、オールミスでのOB戦のエピソードであろう。ペイトンが、「これ人選がおかしいから。タックルが60歳だから。」と突っ込んでいたけれども、実際の映像、確かにヨレヨレでやんの。お前守る側じゃないから、完全に守られる側だから。

 とまあ、何だか、マニングを批判するというか茶化すような内容の記事になってしまったけれども、ここは「俺フォール・オブ・フェイム」のカテゴリーなので、マニングを褒めてみる。いや、無理にじゃないよ。

 これは以前記事にしたことがあったけれども、そもそも私がコルツファンになったのは、たまたま見たコルツのゲームに感動したとか、インディアナ州に住んでいたとか、そういうのでは全然無くて、先に「MADDEN」のゲームを買って、よりNFLが知りたくなって、どっかのチームのファンになった方が手っ取り早いなと思って、もともとレジー・ミラーのファンだったので、ペイサーズとフランチャイズを同じくするコルツのファンになったという、冷静に考えると結婚不謹慎な理由のファンなのである。コルツへの自然な愛情よりもフットボールへの知的興味の方が強いという私の謂わば基調低音は、このサイトにも散見していると思う。

 ただ、そのようにたまたまというか無理矢理というか、結構不自然にファンになったコルツというチームにマニングがいた事は、本当に良かったとこれは今でも強く思っている。なんだか、しょっぱい少女漫画のような文言になってしまったけれども、これはウソ偽らざる私の感情である。
 もしこれが、例えば80年代初頭のコルツのような、QBのしょっぱいチームのファンになっていたら、私のフットボール観クォーターバック観は、大きくとは言わないまでも、少々違っていたものになっていたと思う。「QBに負担を掛けないチーム作り」とか「QBは4巡以下で当てたい」とか言っていたと思う。

 もちろん、それらが間違った考え方であるというつもりは毛頭ないけれども、私の考えとは全然違う。尤も、このマニングのおかげで、私が過度のQB至上主義、QB技術至上主義に陥っているのも、これまた事実であろう。もっとも、QB技術至上主義に関しては、初めはティーボーが、次いでラックがだいぶ修正してくれたので、今は少々考え方が異なる。むしろQB精神至上主義に傾きつつあるかもしれない。
 一方、QB至上主義、すなわちフットボールにおいて最も重要なポジションはQBだという考え方、これは揺るがない。むしろ深まっているとさえ云える。

 QB至上主義、あるいはQBの技術と精神どっちが重要かという議題はともかくとして、マニングのQB技術が一つの最高到達点にある事は、誰もが認める事実だと思う。そのまま、教科書にしたいメカニックである。
 先の番組に、高校時代だか中学時代だかのマニングが自宅の裏庭でキャッチボールで遊んでいるシーンがあったけれども、それが既に上手い。見事なボールを投げている。また同じく先の番組に、高校時代のマニングのプレイが紹介されていたけれども、それが既に上手い。洗練されている。この時点でおそらく、日本の全てのクォーターバックより上位であったろう。また、全世界という意味でも、すでにベスト50、あるいはベスト30のQBだったかもしれない。それくらい技術的には洗練されている。

 実際、マニングがQBだったら、私のような運動神経ゼロの人間でもボールが捕れるんじゃないかなと思うくらいである。云われたとおりにルートを走って(もちろん、ディフェンス無しである。)、言われたとおりに手を出せば、そこにボールは落ちてくると思う。
 たしか、10年くらい前、マニングが来日した時、そういうシーンがあったと聞いた覚えがある。日本だかアメリカだかのマスコミ関係者と遊びでフットボールをしたら、マニングのパスは百発百中だったらしい。しかも、そのマスコミ関係者はただのデブだったという。
 キャム・ニュートンのレシーバーは遊びでもやりたくないが、マニングのレシーバーならちょっとやってみたいと思う。

 そういう訳で、精神的にはともかくとして、技術的にはマニングはQBとして一つの理想形だと私は思っているし、それは今後も変わらないだろう。また、これから、私は幾多のQBを見ていく事になるであろうが、その一つの座標軸として、あるいはQB批評の零度の位置にいるのは永遠にマニングだろうと思われる。新しいQBを測る場合、「マニングと比べてどうか」というのが私のQB批評の第一歩であり続けると思う。マニングよ、永遠なれ。何だ、そりゃ。最終回か。

                                    2015/6/24(水)

 再開第1回目の記事は、私らしくパガーノへの悪口を書き連ねて、読者の気持ちを不快にさせたので、再開第2回目は気分一新、ファニーな事を書きたいと思う。面白くなくても、責任は取らんけどな。

 過日、っつても半年ほど前であるが、地元つうほどでもないけれど、とある町のブックオフをフラフラしていると、フィギュア関係のショーケースに、何となく見慣れた物体のあるのに気が付いた。よくよく見るとなんと、ペイトン・マニングさん人形である。私は、所謂関連グッズを収集する趣味は無いのであるが、一コルツファンとして、こんなド田舎村にあるペイトン・マニングさんは人形は捨て置けぬと思ったので、値段次第では購入を考えた。2000円以下なら買っても良いかなと思った。

 でも、値札が良く見えなかったので、さっそく店員さんを呼んだ。そこで私の発した言葉はというと、
 ― あの、すいません。そこの白い人形の値段を知りたいんですけど、
 ここで、「ペイトン・マニングのフィギュア」と言えず、「白い人形」と言ってしまったのは、一コルツファンとして生涯の痛恨事である。いや、言えねーよ。「ペイトン・マニングのフィギュア」とか言って、店員さんにキョトンとされたら、その場の空気に、いかに強気の私とはいえ、耐えられねーよ。二度とこの店行けねーよ。

 ちなみに、このマニングさん人形、無論当然、ヱヴァンゲリヲンやワンピースのショーケースに飾られている訳では到底なく、トランスフォーマーやらシルバニアファミリーやらキャベツ人形らがないまぜになった、要するにその他大勢のショーケースに陳列されていた。ぬいぐるみや超合金に並ぶマニングさん、結構シュールな光景ではあった。

 んで、値段は750円だったので、さっそく購った。先にも書いたように、私はこの筋に明るくないので、この値が高いのか安いのかはよく分からない。全長は20センチくらいあって、日本人の感覚からすると、結構大きい。
 んで、その写真がコレである。






 背景がオレンジ色なのはデンバーを意識している訳では無い。手元にあったものの中で、最も見やすい物を選んだだけである

 どう、結構似ているでしょう。肩や足についている緑っぽいのは、初めは中古だからカビているのかと思っていたが、よくよく見たら、ユニフォームに付く芝を再現しているのである。所謂ウェザリングである。腰についているタオルのシワ具合もほぼ完璧に再現されているし、マニングの手の大きさもなかなか良い感じである。また、この写真ではわかりづらいが、顔も結構よく似ている。

 「原型師の職人魂、パねえ。」と驚嘆したいところであるが、最近はまあ、3Dスキャンみたいのもあるので、この程度のモデリングはチョロイもんなのであろう。作っては壊し作っては壊しを際限なく繰り返したガンプラ世代としては感慨深いものがある。

 さて、ここで質問です。このマニングさん人形、何のポーズを再現したのでしょう。

 私はこの問題に1分ほど考えて、そこでハタと気が付いた。そうだ、ハンドオフだ。いや、ハンドオフ?。まあ、確かにマニングさんのハンドオフは天下一品だけどな。いや、そうなのか、そんなもの、NFLレベルのQBなら大差ねーだろ。
 いやまてよ、これはハンドオフではなくて、マニングさん十八番(むろん、駄洒落ではない。念のため。)のプレイアクションかもしれない。それなら納得だ。見る人が見れば、これはハンドオフではなくプレイアクションだと分かるのか知れない。私は分かんねーけど。

 まあ、マニングさんクラスになると、この手のフィギュアはいろいろ作られているであろうから、企画側もよく分からなくなって、こんなピンポイントなポーズを選んでしまったのであろう。
 普通、QBのフィギュアのポーズといえば、ボールがトップにあるポースや胸の手前でセットしているポーズあたりがポピュラーであろうが、マニングさんクラスとなると、こういうプレイアクションのフィギュアすらある。ボールを受け取るフェイクをしつつ、ブリッツピックに備えるジョセフ・アダイのフィギュアがあったら即買いである。5千円以下なら買う。そうして、神棚に二つ並べて、毎朝拝む。アマゾンとかで見つけてきて、私に押し売りしないよーに。

 あと、マニングさん最高のテクニックと云われているニーダウン、あるな、その人形。マニングさん、ニーダウン人形、3千円なら即買いだ。

 ちなみに、この人形、写真で見ても分かるように、45度くらいに結構傾いている。買った当初は、もう少し傾きが緩やかで、60度くらいだった。それが、半年も経たぬうちにこの急傾斜。んで、結構倒れる。仕方がないので、今は壁に寄りかからせている。壁に寄りかかるマニングさん、という訳である。そのうち、補強しようかなと思っている。あくまで、そのうちだけど。

 そうして、この人形の最大の問題を紹介しておこう。それは、どっちが正面なのかが分からない、である。まあ、普通に考えれば、顔が向いている方が正面であろうが、オフェンスの進行方向を考慮すると、背中側、3枚目の写真が正面という事になる。謎は深い。マリアナ海溝のように深い。まあ、解く必要もないけど。

 これで、マニングさん人形の話は終わりにするが、一月ほど前、今度は別のブックオフ、つーかホビーオフをフラフラしていると、ラックさんに人形を発見。こちらは函付きで、2千円とちと高かったが、マニングさん人形を買った手前、コルツファンとしての義務感で購った。こちらはポーズも平凡、あまりツッコミどころもないので、写真は省略。お笑い芸人としての器の差か。顔はあんまり似ていない。

 そういえば、ちと思い出いたが、このマニングさん人形を購ったブックオフには、ジョーイ・ハリントン人形4千円が売られていた。買う人はいるのだろうか。相当なマゾだな。

 という訳で、マニング人形の話はこれにて終了するが、人形じゃないマニングさんの方は、皆さん周知のとおり、2016シーズン終了後、スーパーボウル優勝を置き土産に引退、キャリアを終えた。ペイトン・マニング引退スピーチ原稿なども私は用意しておったのであるが、完全に機を逸した。折を見て、紹介したい。


        「ぎっしり満足チョコミント」が止まらない。もう秋なのに。2017/9/26(火)

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