インディアナポリス研究会コルツ部

歴史

2014シーズン

TOPページへ

コルツ部TOPへ

/2/3/4/5/6/7

2014年9月 2014シーズン
展望
 やい、レブロン。お前はは何でもありか。自由か。気ままか。そんなにクリーブランドに行きたいのか。ジョニーに会いたいのか。お友達になりたいのか(もう、友達だろうけどよ。)。セレブ好きか。無類のセレブ好きか。

 と、1ヶ月つうか2ヶ月くらい遅れているが、縁起物の悪口を言っておいて、今季のコルツ部を始めたいと思う。

 ホントは、8月中に、この展望の記事とかラックの記事とかコラムとかを書きたかったのだけど、暑かったり、腰を痛めたり、暑かったり、パーコン(私はパソコンをこう呼ぶ。)を買い替えたり、暑かったり、暑かったり、暑かったりで、この開幕戦(GB@SEA)直後の時期に展望記事を書く羽目に陥ってしまった。

 パーコンを買い替えたのは、直接的にはハードディスクが溢れたのが引き金だけど、まあそれ以前にパソコンの性能やらOSの機能やらが限界に来ていたので、買い替えが1年ほど早まったみたいな感じである。

 しかし最近のパーコンは簡単に使えるのね。買い替える前は、セットアップやらデータ移行やらがメンドクセーナと恐れおののいていたけど、最近のパソコンってスイッチ入れたら、いきなり使えるのな。パーコンの名前くらいは入れるけど、ネットにもいきなり接続されてんのな。ビクビクして損しちゃった。逆に怖いともいえるが。

 という訳で、新パソコン第1号の記事が今回な訳である。まっ、そんなこと、読者には関係ないか。ちなみに、OSは噂のウィンドウズ8.1な訳であるが、評判のスタート画面つうかタブレット用画面であるが、今のところ、使い方はともかく、必要性が分からん。まあ、おもちゃとしてはおもろいが。今のところ、これまでのデスクトップ画面を使っとる。そのうち、あちらに慣れてくんのか。あと、ガジェットが廃止されたのが辛い、寂しい。アプリよりよっぽど使えたのにな。

 さて、いよいよ本題である。まずは、今季のコルツから展望してみたい。今季はちょっと趣を変えて、ポジション別に展望してみたいと思う。

 まずはオフェンスから。

 QB
 問題なし。スターターのラックは勿論のこと。バックアップのハッセルベックまで含めて揺るがない。つか、ユニットとして見れば、リーグ有数どころか、ロジャース・フリン・コンビを抑えてリーグナンバー1かもしれない。実際、そんな記事も公式ページに出とったし。まあ、QBというポジションをユニットとして評価しても何の意味もないけれど、少なくとも、ラックに何らかの不測の事態(予想だにしたくないが、)があったとしても、ハッセルベックなら十分オフェンスは進められると思う。

 WR
 こちらも問題なし。もっとも、こちらは「額面通り働けば、」という条件付きではあるが。ウェイン、ニックスともに怪我の不安はあるし、ヒルトンにスロットが務まるのか、モンクリフは新人だし等々、それなりの不安要素はそれぞれあるが、それらが払拭されれば、リーグナンバー1とまでは言わぬが、リーグ有数のWRユニットである事は間違いないと思う。
 実際、スターターはともかくバックアップまで含めたデプスという意味では、私がコルツファンになって10年ほど経つが、過去最高の布陣だと思う。スターターのレベルは勿論。ハリソン、ウェイン、ストークリー時代が最高だろうが、バックアップまで含めれば、今季がベストだろう。一人二人のケガなら揺るがない。
 ブラジルがああいうことになってしまったが、ブラジルがいたら、誰をPSに落とすかで大いに迷った事だろう。

 話はちょっと変わるが、ブラジルがああいう事になってしまったけれど、最近、薬物規定に引っかかる選手が、コルツに限らず、NFL全体でも増えているような気がする。テスト方法が変わったんか。

 TE
 こちらも問題なし。上記二つほど自信を持って送り出せるという程でもないが、十分戦えるユニットである。フリーナーのパフォーマンスには多少不満は残るが、アレンの復帰が何より大きい。実際、アレンを代表する、というかTEの期を画す新しい時代のヴァーサタイルなTEになる可能性を秘めていると思う。今季こそ、その才能をリーグに示して欲しい。あと、バスケットボール部出身のスウープも見てみたい。

 RB
 こちらも問題ないと個人的には評価しているのであるが、世間的には叩かれまくっている、リチャードソンが。私は昨年のパフォーマンスでも全然不満は無いのであるが、世間はどうしても数字を欲しがる。ラッシングヤードだけでRBを測る時代はとっくに終わっているのに。リチャードソンのパスプロの上手さ、ディレイ気味にパスコースに出る美しさこそ評価して欲しい。

 まあ、仮にリチャードソンがポシャっても、ブラッドショーもいるし、ストリートに似たようなのがいくらでもいるポジションなので、このポジションに関しては、世間に反して私は全然心配していない。

 OL
 問題のポジション。両タックルはともかく、インサイドは誰がスターターで誰がバックアップなのか今でも分からぬ状況。結局、メーホート、ホームズ、ソーントンという布陣なのか。とりあえず面子を固定してくれ。この2年間ずっと言い続けているけど。特にセンター。

 オフェンス総括
 という訳で、インサイドラインメンにはやや不安が残るが、それ以外にオフェンスに不安要素はない。ラックを中心に十分やってくれると思う。少なくとも、オフェンスがフン詰まりで、ジリ貧負けというフットボールにおける最悪の状態の陥る事はないと思う。

 で、ディフェンス編

 DL
 メンツは多少入れ替わったが、能力的には昨季と変わらぬ模様。派手さはないが堅実にやってくれると思う。なんつうか、レディングの個性がそのままこのユニットの個性になっている模様である。

 LB
 おそらく攻守を含めて全ユニット中、最も改善の見られたユニット。オフシーズン、GAORAやG+やらで昨シーズンのゲームの再放送をしていたが、改めて見ると、やっぱりパット・アンゲラーは酷い。昨季の記事にも書いていたが、タックルはミスるわ、ブロックは外せないわで、昨季のコルツの大量失点のほとんどの要因にこいつが絡んどる。契約終了後、そのままリリースも致し方のないパフォーマンスだった。そのアンゲラーが抜けただけでも大きなプラスなのに、替わりがドクゥエル・ジャクソン。大きなプラスである。

 もともとドラフト時はナンバー1MLBとして評価されて全体34位でブラウンズ入り、アンゲラーと違って、その評価どおり堅実なキャリアを歩む。弱いチームにいた事とビックプレイが少なかったことで、地味なプレイヤーであったが実力派である。やってくれると思う。弱いチームから強いチーム移ってモチベーション的にも最高だろう。良い結果を出す条件は揃っている。

 ビックプレイが少ないという指摘もあるけれど、カバー2MLBならともかく、ILBというのはランを止めてナンボのポジションなので、その批判はどうでも良い。堅実なタックルとランニングレーンを止めてくれれば、それで十分である。お釣りがくる。プレイスタイル的もジャクソンが前、フリーマンが後ろみたいなコンビになると思うので、これも良い結果が出ると思う。

 ドラフト時、正反対の評価だったILBコンビが今季のコルツのディフェンスの目玉になってくれれば、これ幸いである。

 三十路ということで、年齢的な不安はなくもないが、やる気がそれを解決してくれるだろう。そうして、ディフェンスリーダーになってくれれば、言う事無しである。

 一方、OLBはこちらはやや不安である。マシスが復帰しても、年齢的な不安は隠せないだろう。また、その反対側も大きく不安である。ビジョン・ワーナーも、昨季のプレイぶりを見る限り、典型的な4−3LEという感じでOLBという感じはしない。上手いタイミングでトレードした方が、本人にもチームのためにもなるような気がする。まあ、ドラフトの失敗を認めることになるから、絶対しないだろうけれど。むしろ、面白そうなのは、ドラフト5巡(166位)ながら、がっちりロースターに残ったジョナサン・ニューサムの方か。オフフィールドの問題さえなければ、やってくれそうな気がする。

 DB
 攻守含めて、最大の不安要素である。まず、CBであるが、デービス、バトラー、トーラーとまずまずの布陣ともいえなくもないが、アベレージ止まりな感じである。デービスにしてもグッドではあろうがグレートとは言い難い。

 そして、S。ベシアが抜けたっきりである。ランドリーが本職のFSに移れるのは朗報とも云えるが、その空いたSSは結果マイク・アダムス。マイク・アダムスって。典型的な中堅どころ、しかも33歳である。何を期待しているのか。私にはさっぱり分からん。利点といえば、ジャクソンとのコンビネーションぐらいだろう。

 もしかしたら、開幕前後にカットされるであろう実力派を狙っているのかもしれないが、そう都合良くいくかねえ。こんなことなら、いっそ、ズビコフスキー呼び戻すか。引退してっけど。

 あと、気が付いたらセルジオつうのだけは堪忍な。あいつ全然セイフティに向いていないから。性格的に全然セイフティ向きじゃないから。おちょっこちょいという性格は全然セイフティじゃないから。

 ディフェンス総括
 DLからDBへという昨今のNFLのトレンドとは全く無縁であるが、トータル的には昨季よりはマシになっていると思う、多分。つか、これで今年もディフェンスがダメだったら、パガーノの首が危ないだろう。とにかく、ドクゥエル・ジャクソンに期待だ。

 スペシャルチーマー

 昨季より平均年齢が1歳上がっただけ。以上。
 
 という訳で、全体を総括すると、総合的には当然昨シーズン、とりわけ後半よりは大きくアップしていると思う。

 そこで、今シーズンの目標をどの辺に設定するかという事になるのであるが、これが悩ましい。まずプレイオフであるが。これを逃したら、さすがに責任問題が発生しよう。
 で、プレイオフの進み具合となるが、ワイルドカード敗退は、ゲーム内容にもよるが、まあ責任問題まではいかなくとも、雑音は発生するとみる。で、カンファレンス準決勝敗退となると、この判断が難しいのであるが、やはり「何だよ。」みたいな事にはなるだろう。

 したがって目標はカンファレス決勝、あわよくばスーパーボウル出場となる。となると、デンバー、ニューイングランドのどちらかとは当たらなければならないので(うまいこと、当たらないで済むかもしれんが、)、それは大きな試金石となろう。特に、デンバーはともかく、ニューイングランド、とりわけ冬のフォックスボローでは何が何でも勝ちたい。マニング時代からの宿題でもあるし。

 と、プレイオフ出場当たり前みたいな書き方をしているが、あんまり油断は出来ないと思う。というのも、AFC南が昨季ほどはもろくないと思うからである。
 特にジャクソンビルはボートルズが本物だったら、レシーバー陣が強力なだけに、いきなり強敵になると思う。
 また、ヒューストンも、フィッツパトリックがQBをしているうちはどって事ないが、ライアン・マレットが使えるとなると、ディフェンスはもともと強力なだけに(DCはクレネルだけど、)、いきなり強豪となる。このマレットの大学時代を私は何試合か見ているが、結構面白いと思っていたし、NE、つうかベリチック上がりのQBはそれだけで不気味である。

 タイタンズは、まあまあかな。という訳で、去年ほどAFC南は楽勝でない、あるいは楽勝でない可能性が高いと思うのである。褌締めてかかれ。

 コルツ話はこれくらいにして、今度はNFL全体の展望としゃれ込みたい。といっても、去年の2強について話すだけであるが。

 まずは、シーホークスであるが。今季はちょっと危ないんじゃないかなと思っている。下手こくと、プレイオフも逃すと思っている。 というのも、フットボールというスポーツはディフェンス型のチームはどうしても成績が安定しないからである。スティーラーズ然り、レイブンズ然り、優勝した翌年、あっさりプレイオフを逃したりしてしまう。

 というのも、このフットボールというゲームは、どんなにディフェンスが良くても、オフェンスやスペシャルチームで失点してしまうことがままあるからである。ターンオーバーやビックリターンは勿論のこと、オフェンスがボールを進められないと、フィールドポジションの悪さから、3&アウトでもFGで3失点というのが、このスポーツだからである。

 こういうことは、ほかのスポーツではまずない。野球ではどんなにしょぼい打線でも攻撃イニングでは絶対に失点はないし、サッカーやバスケットボールでは、オフェンス時、ボールを失って速攻みたいなパターンはあるけれど、強力ディフェンスなら安易な速攻は許さない。

 ところが、フットボールというゲームはオフェンスがしょぼいと得点できないのみならず失点までしてしまう。あるいは失点の大きな要因を作ってしまう。喪失ヤード0でも20失点してしまう可能性があるのが、このフットボールというゲームなのである。一方で獲得ヤード300ならば、よほどレッドゾーンでターンオーバーしまくらないかぎり、最悪でも15得点ぐらいは出来る。それが、このゲームで最も重要なポジションがQBとなっている理由の一つなのである。

 故に、ディフェンス型のチームは、上手くいけば、スーパーボウルまで勝ち上がれるが、一つ間違う、特にオフェンスの歯車が狂うとプレイオフも逃す結果になってしまう。もちろん、ウィルソンやリンチが大爆発する可能性もなくはないけれど、そこまでの力はないんじゃないかなあ。という訳で、今季のシーホークスは苦しむと見る。と書いているそばから、開幕のパッカーズ戦は快勝。

 一方、そのライバルであったナイナーズであるが、このチームをどう見るかは非常に難しい。私はかねがね、「チームには旬がある」と説いてきたけれど、この3シーズンのナイナーズ、ハーボーのナイナーズが旬を逃したか否かは、非常に判断に迷う。3年連続カンファレンス出場、うち1回スーパーボウル進出というのは、過去10年のナイナーズを考慮すれば、立派すぎる結果ともいえるし、「3回、カンファレンス決勝に来ているのだから、1度くらいスーパーボウルを制覇しても良かったんじゃないか。」とも云えなくもない。実際、それだけの破壊力、グルーヴがこの3年間のナイナーズにはあった。

 そう考えると、旬を逃したような感じにも見えなくもない。実際、チーム内外から不協和音も聞こえてくる。数年後には、ハーボーはコルツのヘッドセットを付けているかもしれない。

 つう訳で、この両チームは、昨季のような絶対的な2強にはならないんじゃないかなあ。むしろ、カージナルスは大チャンスないかなあ。、かなり刺激的なシーズンにはなると思う。エイリアンズには頑張ってもらいたい。

 コルツに話を戻すと、開幕はデンバー、つかマニング戦。もうめんどくさいなあ。こそこそと勝っていたいのに。唯一の注目点は、マニング戦で怪我してマニング戦で復帰するウェインぐらいか。

                                       開幕してもうた。 2014/9/7(日)
Week1 9月7日
IND@DEN
24−31
 マニングについては書き厭きているし、この試合の戦評はいいかなと思っていいたが、観れば観るなりにいろいろ思うところもあるので、ちょっと書いてみることにした。

 ゲーム内容そのものは、コルツ得意の逆転劇(逆転していないけど、)、つか得意の前半大量リード試合。前半2ミニッツ直後に、0−24になった段階で、他のチームのファンだったら、「強豪デンバー相手だし、マンガでも読むか。」という事になるのだろうが、過去2年、コルツないしラックに付き合っているコルツファンはそうは思わない。「こっから、逆転勝ちすんだろ〜な。」である。前半終了間際で0−24とリードされている段階で、そう思うのは異常な心理状態であるが、実際、そういうゲーム展開になる。前半の2ミニッツで早速TDを奪い、最終的には24−31で敗戦。追い上げただけでも上出来な筈なのに、「何だよ、逆転勝ちじゃねーのかよ。」と愚痴る始末。はっきり言って、今のコルツファンの心理は異常である。

 追い上げ途中、4th&ゴールでスニークに失敗したり、痛いところでインターセプトを喰らったりと、逆転のモメンタムを失うような事があったにもかかわらず、どんどん追い上げていくのも昨季までと同様であるが、これはラックのメンタリティなのかなあ。これも異常である。ファンがこのような心理状態なのであるから、チームメイトのみならず、相手チームやそのファンも同様の心理なのだろう。いくらリードされても全然平気という。相手チーム的には、いくらリードしても全然勝った気がしないという。

 そのメンタリティは、それはそれで結構な事なのだろうけど、やっぱり異常なチーム状態だと思う。この逆転劇体質というか、前半リードされ体質というのは。前半リードされて、後半も似たような感じで負けるというのなら、ただ弱いという事で解決するけど、前半攻守ともにボロボロなのに、後半になると突如攻守ともチーム状態が変わるというのは異常である。説明が付かない。

 私も、フットボールに限らず、いろいろなスポーツ、勝負事を観戦してきたけれども、こんなチーム体質は初めてである。前代未聞といってよいと思う。

 個人レベルでいうと、例えば野球のピッチャーなどで、所謂「立ち上がりが悪い」というのはある。これは、その日の調子によって微調整するのに時間が掛かるピッチャーという事で説明が付く。ほかのスポーツでもそういう選手はいるだろう。「体があったまるのに時間が掛かる」という体質である。しかし、チーム全員、しかもスターターだけでも30人近く(スペシャルチーム込み)いるスポーツで、チーム全員その体質とはちょっと考えにくい。つか、考えられない。

 また、シーズン単位で、前半悪くて後半良いとか、その逆みたいなチームやプレイヤーはままある。ここ数年のジャイアンツなどは、前半悪くて後半良くなると言われているし、他のスポーツでもそういうチームはいろいろあるだろう。コンディショニング練習の仕方とか、データ分析の仕方、あるいはその対策に問題がある、または天候とチームの特徴に問題がある等々いろいろ理由は考えられる。

 しかし、ゲーム単位でチームの好不調がガラリと変わるというのは前代未聞だと思う。少なくとも、私にとっては前代未聞である。

 理由も、この1年近くいろいろ考えているが、全然答えが出ない。手掛かり足掛かりすら掴めない。天才的なアジャストメントの達人がいるという説も無くは無いが、「だったら、試合前にやれ。」つう話である。このデータ分析全盛の時代、パソコン、ビデオ等々ありとあらゆる道具が揃っているこの御時勢に、試合前にデータ分析は出来ないなんて馬鹿な話はない。それとも、丸々前半この目で見ないと分析できないみたいな、いかにも達人らしいメンドクサイこだわりでもあるのだろうか。

 あるいは、わざと前半大量リードを許し、油断させて勝つみたいな、強いんだか弱いんだかさっぱり分からない戦略でもとっているのだろうか。

 とまあ、そんな戯言しか思いつかないくらい、答えが全く分からない。誰か教えて。

 このこの前半リードされ体質の考察はこれくらいにして、個人評に。

 まずは新加入組から。

 このゲーム個人的に最も注目していたのはデクェエル・ジャクソンであったのであるが、まずは無難なデビューである。ゲーム開始早々、挨拶代わりのタックルミスをした時には、どうしようかと動揺したのであるが、その後は無難にプレイ。その特長をいかんなく発揮した。それで良し。それだけで、アングラーから大きく戦力アップである。

 そのほかの新加入組、アーサー・ジョーンズ、アキーム・ニックス、ジャック・メーホートもまずまず無難なデビュー戦であった。中でも、ジョーンズは予想していたより良い印象、かなりやると見た。ダンテ・モンクリフは1キャッチのみだったので、いまいち真価は分からず、評価保留としたい。ただ意外に細いなという印象は持った。ドラフト時のレポートではもっとガッシリしているイメージだったので、ちょっと拍子抜けした。むしろ、ニックスの方が大柄な印象を受けた。
 
 あと、マイク・アダムスはよく分からん。6タックルなので無難といえば無難だが、SSというポジションを考えれば、もう少し目立っても良さそうな気がする。こちらも評価保留としたい。

 復帰組では、ウェイン、アレンともに、こちらも無難な復帰戦。ウェインは怪我前と遜色ない動きのように見えた。一方、アレンは、ちと動きにキレがないように見えたが、これはシーズンが深まるとともに良くなっていくと思う。また、なってもらわなきゃ困る。このゲームでは、4レシーブ1タッチダウンの活躍だけど、まだまだこんなもんじゃない。

 そのほかのプレイヤーもみなまずまずの出来であったが、唯一の不満はフリーナー、このゲームでも手痛い落球が2度3度。敗因の一つになったと思う。ハンドが悪いというか、ハンドももちろん悪いのであるが、なんといっても位置取りが悪いと思う。TEというのは、ボール、自分、ディフェンダー、この3者の位置取りが重要だと思うが、フリーナーはいまいちそれが下手というか、センスがないと思う。ゴンザレスやゲイツ、またTEではないけれどもコルストンはこの位置取りが天才的にうまい。ボールとディフェンダーの位置をよく見て、つか捉えてポジショニングしてもらいたい。バスケットボールでいうところのスクリーンアウトである。今現在は、とにかく高さ一辺倒なので、それでは敵も対処しやすい。ボルディンのようなルートラン+強さとか、カルヴィンのような高さ+速さとか、二つあるいはそれ以上の武器がないので、どうしてもポロポロしてしまう。契約は来期まで。アレンの再契約は確定的なので、このままだと再契約は厳しいし、スウープの状態次第では今オフカットも十分あり得る。ラックとお友らちというだけでは生き残っていけないど〜。生き残る奴もいるけどさ。

 あと、これは不満という訳ではないけど、ワーナー。悪くはないが、最後の一歩が足りないという気がする。よくパスラッシャーは最初の一歩目が大事と云われるが、もちろん最初の一歩目も大事であるが、最後の一歩も同じく大事だと思う。ワーナーを見ていると、最後の一歩が足りないという気がする。あと一押しである。「サックできそう」と「サック」は全然違うのである。このへんが、敵のダマーカス・ウェアとの決定的な違いである(比較自体、無意味ではあるが、)。

 マシスがああいう事になってしまっただけに、ワーナーには頑張って欲しい。あと、ジョナサン・ニューサムを見たい。

 こんなとこかな。あと、マニングは意外にオレンジ色が似あう。今頃気が付いた。
 それから、もひとつ。ノーハドルは、このマニングに限らず、年々スムースになっていくのお。私がNFLを見始めた10年前くらいは、このマニングをを筆頭にドタバタ感がハンパなかったが、いまやどこも皆スマートにやっとる。QB以下、皆慣れたという事か。あらゆる技術は洗練される。

 また、そのほかのゲームも数試合見たけれど、最も印象的だったのはライオンズかな。ああいうタレント揃い、特にオフェンスのタレント揃いのチームだと、コールドウェルは真価を発揮すると思う。今年のライオンズは良い結果が出るんじゃないかな。

 コルツ話に戻すと、来週はイーグルス戦、特殊なチームであるし、異カンファレンスの対戦という事でなかなかに興味深い。同じ3年目のQB対決という意味でもなかなかに見ものだ。マンデーナイトに設定したのも頷ける。しかし、改めて考えると、2012ドラフトはQBの当たり年だったな。ラックもうかうかしとれんぞ。ラッセル・ウィルソンはすでにスーパー奪っとるし。

                                             2014/9/10(水)
Week2 9月15日
MNF
PHI@IND
30−27
 まず、あらかじめ断っておきますが、これ、第2週のPHI@INDの記事です。テレビ放送が水曜深夜だったこともあり、記事が書けず、第3週にまで割り込んでしまいました。第3週のIND@JAXはテレビ放送もないし、1週遅れだけど、堪忍してね。

 先週分の記事で、私はインディの前半リードされ体質を何とかしろと書いた。修正されていた。第3クォーター中盤まで20−3とリードしながらの結果27−30での逆転負け。よし、体質改善。バカ、良くねーよ、負けてんじゃん。

 まあまあ、体質改善はともかく、悔しい逆転負けではあった。理由はいろいろと考えられるが、何といっても、イーグルスのクイックネスバカ二人を止められなかった事に尽きるだろう。
 とはいえ、これは致し方あるまい。どんなに対策を敷いたところで、この手の選手は実際に対峙しない事には止められないだろう。これが、同じNFC東のチームだったら、個人的チーム的にいろいろな対策も敷けただろうが、他地区、それも他カンファレンスのコルツにそれを強いても無理な話だと思う。強いて挙げれば、ランドリーはWAS時代にマッコイとは何度か対戦しているので、もう少し何とかして欲しかったが、まあ致し方あるまい。彼らを1on1で止められるのは全盛期のポラマルぐらいしか思いつかない。

 そのほか敗因としては、リチャードソンのファンブルやラックのインターセプトつかヒルトンのズッコケが挙げられるが、まあまあ、これもゲームのうちだろう。

 前者のファンブルであるが、第3クォーター中盤、6−20になった直後の返しのドライブですぐにTDを奪われ13−20、その直後のINDのドライブでのファンブルだから。痛いちゃあ痛いかもしれんが、ゲームを決める決定的なファンブルだったわけでもない。実際、20−20と同点にされた後に27−20といったんリードを奪っている訳であるから、決定的な敗因ではない。

 ただまあ、イメージが悪いのは事実なんだよなあ。私はかねてから主張している通り、リチャードソン擁護派であるし、それは今も変わりないけれど、昨季のプレイオフといい、間の悪いところでファンブルする。しかも、ロストになっちゃうんだよなあ。ファンブルは当人の責任であるけれど、ロストはほとんど運だからなあ。天中殺なのかしら。枕の色でも変えてみたら。

 後者のヒルトンのズッコケであるが、あれ、イリーガル・ユースだろうが、コラァ。今季は各地で手当たり次第にイリーガル・ユース取っているくせに、なぜコルツの、それもホームで、それを見逃す。何か貰ってんのか〜。
 まあまあ判定なので、それ以上は問わないけれど、これの一つの敗因にはなってしまった。

 そのインターセプトをしたマルコム・ジェンキンスであるが、今季セインツから移籍したセイフティである。そのセインツには、今オフ、セイフティも目玉ジャリアス・バード。コルツにいたベシアは49ers。49ersのドンテ・ウィットナーはブラウンズ。ブラウンズのT.J.ウォードはブロンコス、と今オフはセイフティの玉突き現象が起きていた。参加しろよ、セイフティ交換会に。いや、参加したのか。参加した結果、マイク・アダムス33歳に至ったのか。完全にババじゃん。いや、この2試合見た限りでは、最低限の仕事はしてっけど。ネームバリューがないじゃん。確かにネームバリューで選手を測ること、特にセイフティみたいなスキームに大きく左右されるポジションでは、それが大きな間違いである事は重々承知してっけど。テンション上がんないじゃん。なんか負けた感じがすんじゃん。

 閑話休題。という訳で、ゲーム内容そのものは、そんなに悪くはなかったので心配はしていない。課題のインサイドラインメンの3人も時には良くなっているし、もちろん認めたくはないけれど、仕方のない敗戦ではある。最終ドライブで3&アウトに終わったコルツとFGを奪えたイーグルスというゲームだったと思う。

 とはいうものの、これで開幕2連敗。まあ、ブロンコス、イーグルスというスーパーボウル・コンテンダーに2連敗、しかも内容は悪くないので、そんなに心配はしていないし、開幕前に予想できた結果でもあるけれど、あくまで開幕2連敗は2連敗である。ちなみにラック3年目にして初の連敗である。もっとも、今季はプレシーズン4戦全敗、昨季のプレイオフでの敗戦から数えると、都合7試合勝ち星から遠ざかっている。次戦のJAX戦で負けると周囲もざわつくだろう。早くもマスト・ウィンのゲームである。

 っつ事で、そのJAX戦なのであるが、ラック怒りの4TDs、44−17、前半で30−0の完勝である。スタッツだけしか見ていないので、もしかしたら苦戦していたのかもしれないが、このスタッツなら、それは無いだろう。こういうマスト・ウィンのゲームでかっちり勝てるとところがラックのラックたる所以であろう。1コルツファンとして全幅の信頼がある。こういう信頼度はマニング以上である。

 で、話をイーグルス戦に戻すが、前回の記事でラック対フォールズの3年目QB対決は注目だみたいなことを書いたけれども、この両者が同じPAC12出身という事は当然知っていたが、同じテキサス州出身とまでは知らなんだ。ラックの方がフォールズを意識するという事はあまりないだろうが、フォールズにはラックはどう映っているのだろう。まさか憧れの人って事はないだろうが、目標なのか、それとも目の上のタンコブなのか、ちょっと気になる。少なくとも、これで同じ土俵に立ったとは思っているだろう。

 もっとも、地区どころかカンファレンスも違うので、あまり意識はしていないのかもしれない。むしろ、ミシガン・ステイトに同期入学、ドラフト順位も近く(88位と102位)、同地区のワシントンという事で、カズンズの方を強く意識しているのかもしれない。

 で、そのラックvsフォールズであるが、このゲームは両チームともにRBが爆発したので、QB対決という側面は無し。最終ドライブで得点したフォールズと得点できなかったラックという結果から、フォールズの判定勝ちといったところか。

                                             2014/9/25(木)

/2/3/4/5/6/7