インディアナポリス研究会

用語集

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 Three-
technique
  ドラフトレビュー誌などを読むたびに常々首をひねってきたこの言葉であるが、ついにその意味が判明したので慶賀をかねてここにご報告いたします。

 最初の一行は忘れて下さい。半年近く前に書いたものが、それっきりになっていました。恥ずかしいので残しておきます。

 さて問題のスリーテクニックですが、私は一年ほど前まではこの言葉に接する度に常に首を捻ってきた。字面だけでは意味が全然想像できない。ラインマンの評価の際に散見するので、どうやらラインマンの能力に関するものらしい。そこまではなんとなく分かったのであるが、そこから先が進まない。スリーテクニックというくらいだから何かラインマンに特有の技術をさす言葉なのだろうか。押す、どかす、突き飛ばす。まさかなあ。もし、そうだったら複数のSが語尾につくだろうし。私はここでさんざん懊悩した。前後関係からいろいろと類推するもののピタリと来る結論が得られない。しかし調べるのも癪に障るのでそのままほっておいた。そうして一年ほど前ついに解答に巡り合った。

 Pro Football Weekly の2007年度版のシーズンプレビュー誌に解答がそっくりそのまま掲載されていた。高い金払って買ってみるもんだね、1995円。
 その解答はどこに書いてあったかというと、FOOTBALL GLOSSARY というそっくりそのままフットボール用語集の欄に書いてあった。アメリカ人にも分かりにくい言葉なのかもしれない。

 んで、その解答はというと、スリーテクニックとはガードとタックルの間にセットするDT、いわゆるUTのことを指す言葉なのだそうである。何故スリーなのかというと、これはDLのセットする位置の番号でセンターの正面がゼロ(なぜかゼロから始まる。)、以下CとGの間がワン、Gの正面がツー、GとTの間が問題のスリー(世界のナベアツ風に、)で、Tの正面がフォー(HG風ではなく、)、TとTEの間がファイブという風に続くそうである。もしかしたら、これはDTのみに使われものであってフォーやファイブは通常使わないのかもしれない。その辺は詳述してなかったのでよく分かりませんでした。由来とかなぜテクニックなのかも。後学を待つ。

 手っ取り早くいえば、ワンギャップで突っ込ませるUTタイプのDTのことを指す言葉ということになる。昨年のドラフトで言えばオコイエみたいな選手の事を表す言葉なのだろう。それならそうといってくれればいいのに、いけず。

 わたしはラインマンまではわかったが、まさかディフェンスの方だったとは。たしかにOLのプレイヤーには使われてなかったかもしれない。注意深く読まなくちゃいけないね、文章は。

 次回はポップ・ワーナーを予定しております。いつになるかはそれこそ分からんけど。

                                                2008/3/28 エロDVD買いまくり。
 Peyton Place   マニングがMVPを獲ったりスーパー制覇したりした際に、雑誌やWEB記事に「Peyton Place」とか「Peyton's Place」とかいう様な見出しが付く事が多い。私は何か有名な映画や小説のタイトルなのかなあと常々首を捻っていた。今回マニングが4度目のMVPを獲った際にも同様の見出しが「USA TODAY」のWEB記事に付いていた。良い機会なのでウィキペデイアで調べてみたら出典が判明した。

 1960年代のアメリカの有名なTVドラマ、ソープオペラのタイトルだそうである。

 私は別にアメリカ芸能史については何の関心も無いので、これ以上詮索する心算はない。興味のある方は御自身でお調べください。

 ただこのドラマのタイトルは「Peyton Place」であり、マニングの記事の見出しの方は「Peyton's Place」となる事の方が多い。「Peyton's Place」は「Peyton's Place」で、また別に何か出典があるのかもしれない。でも、それはざっとネットで調べた限りでは見つからなかった。

 つう、それだけの記事である。

 それを補うというわけでもないが、ワイルドカード・プレイオフの感想をちょいと。

 しっかしフィッツジェラルドは凄いなあ。たぶんプレイオフでのタッチダウン数はマービン・ハリソンを抜いたと思う。ハリソンが10年がかりで作ったものを、たった2年で。

 で今、ハリソンのプレイオフ記録をアバウトに調べてみたのであるが、出場10シーズンで、レシービングTDはなんと僅か2回。優勝した2006年シーズンですら、なんと0TD。4試合もやってんのに。ん〜ん、ある程度予想はしていたが、かなりびっくり。下手すっと、プロボウルでのTD数のほうが多いかも。めんどくさいのと、悲しいのとで調べないけど。

 しかも、その貴重な2回のタッチダウンも2003年シーズンの対DEN戦の一試合で記録したものである。しかも、そのうちのひとつは、私の記憶が正しければ、DENのディフェンダーがキャッチ後に転んだハリソンへのタッチを怠り、立ち上がったハリソンがそのままエンドゾーンへ駆け込んだ、謂わばハリソンの実力というよりは単に敵ディフェンダーの怠慢によるタッチダウンである。もしかして、あれがハリソンのプレイオフに於ける最後のタッチダウンになってしまったのか。

 もしかしたら、プレイオフに於ける一試合あたりのタッチダウン率の史上最低記録保持者が我が愛しのマービン・ハリソンなのかもしれない。うすうす予感はしてはいたが。とほほ。

 ちなみにレギュラーシーズンは通算128タッチダウンである。

 しかしプレイオフの記録は意外に調べづらい。何か間違っていたら、ごめんなさい。

                                                         チョー寒い。2010/1/15
 Steel Curtain  '00年代後半のコルツのファンをやっていると、カバー2に関する豆知識が増えてくる。そんなトリビアのひとつに、「カバー2の淵源はどこぞの大学(どこかは失念。失礼。)にあり、そのNFLでの始祖は70年代のスティーラーズである。」というものがある。まあ、カバー2みたいなディフェンスは、おそらくフットボールの歴史と共にあるのだろうが、それを戦略的に使い始めたのが、そのどこぞの大学とスティーラーズという事なのだろう。

 とはいうものの、最近のスティーラーズの獰猛なディフェンスしか知らない私は、NFLにおけるカバー2の淵源が70年代スティーラーズにあると云われても、いまひとつピンと来なかった。カバー2と今のスティーラーズはおよそ正反対の印象である。

 というような事を、永年というほどではないが、ここ数年思っていたのであるが、最近、例の「アメリカズ・ゲーム」で、件の70年代のスティーラーズが紹介されていて、その謎が氷解した。

 この時代のスティーラーズは、DTジョー・グリーンを中心にDL4人の破壊力がハンパなく、この凶悪な4メンラッシュの為に、LB陣がさほどランストップに力を割く必要がなくなり、常に引き気味にゾーンっぽく守る形となり、その結果LB陣がインターセプトを連発、結果的にカバー2のような守り方になったようである。CB陣はゾーン主体で守っている訳ではなかったようであるが、4メンラッシュでゾーン主体のLB陣とは、まさしくカバー2そのものである。

 もちろん、チャック・ノウルがそれを意識して使っていた訳ではないと思う(使ってたかもしれんけど、)。カバー2はプレイブックの中の数あるプレイのうちのひとつに過ぎなかったかもしれない。とはいうものの、結果的に、このカバー2が自分のチームに合う、非常に生産的であるという事にはさすがに気付いていたと思う。
 そして、このプレイブックの中の数あるプレイのうちのひとつに過ぎなかったカバー2を戦略的に使う、いわばスキームに格上げしたのが、他ならぬ我等がダンジーとモンテ・キフィンということになる。いわゆるタンパ2である。

 さて、話をスティーラーズに戻すと、こうした経緯を知ると、スティーラーズのディフェンスの愛称が「スティール・カーテン」になったのも、なるほど納得である。私はこの愛称についても、かねてより疑義を抱いていた。最近のスティーラーズのディフェンスからは、とても想像のつかない愛称だからである。同じスティーラーズ・ディフェンスの愛称として「ブリッツパーク」というのがあるが、成程これはよく分かる。
 しかし、「スティール・カーテン」というのは、確か日本の放送でも、誰かは忘れたが解説者だかアナウンサーだかが、同じく疑義を呈していたが、私も同じくピンとこない愛称だった。「スティール・ウォール」とか「スティール・アニマル」(すみません、ネーミングのセンスが無くて。)というような愛称なら良く分かる。しかし、スティール・カーテンって。スティールはともかく、カーテンの印象は、今のスティーラーズには無い。

 しかし、これも70年代のスティーラーズが、意識的にかはともかく、結果的にカバー2っぽく守っていた事が判明すると、一致全解である。確かに、カバー2はカーテンであろう。特に敵QBの目からすると、何処に投げても搦め捕られるような、アンダーニースにシームの無い一枚布のカーテンを引かれているような錯覚に陥るだろう。優れたカバー2を評するのに、カーテンとは成程適言である。

 名前ついでに、「カバー2」という名称についても、ちょいと触れておく、と言うか、いちゃもんを付けておこう。

 「カバー2」という名称は、セイフティ2人でディープを守らせる事から付いた名称だという事であるが、これはあまり適当な名前ではないと思う。なぜなら、セイフティ2人でディープを守るなんていうのは、何も所謂「カバー2」だけの特徴ではないし、というか、どんなディフェンスでも大概ディープはセイフティ2人で守るのが通例であり、一方で「カバー2」ディフェンスでも常にセイフティ2人がディープを守っている訳でもない。ボブ・サンダースなんていうのは、時折というか、しゅっちゅう前に上がってきていた。

 カバー2の特徴とは、上にも書いたとおり、4メンラッシュ&ゾーン主体のLB・CB陣という事になると思う。セイフティ両名が特別特徴的な動きやポジショニングをする訳ではない。その名称からその実像が想像しにくいという意味では、この名称は失敗だったと思う。
 もちろん、このカバー2という名称は、元々はゾーン主体のディフェンス形式でディープを1人で守るパターン(カバー1)、2名で守るパターン(カバー2)、3名で守るパターン(カバー3)を分ける為に生まれた名称であろうが、今となっては意味不鮮明である。

 この「カバー2」といい表題の「スティール・カーテン」といい、名前って難しいというお話でした。ちゃんちゃん。

 ついでに「アメリカズ・ゲーム」話をひとつふたつ。

 「アメリカズ・ゲーム」は非常に面白いし、日本で育つとなかなか分からないような事を学べるので、日本育ちのNFLファンには大変有り難い番組である。その数多い情報の中で、「スティール・カーテン」の解明の他にも、私は数多い情報をこの番組から仕入れている。そのうちのひとつに、ロジャー・ストーバックがある。。もちろん、その名前ぐらいは知っていたが、その動いている姿を見るのは、この番組が初めてであった。はっきり言って、当時のQBのプレイは、今の目で見るとイマイチなものが多いのであるが、彼だけは現在のNFLでも通用するように思う。その動きは素晴らしい。

 ベトナム戦争に行っていたのと、キャリアの初期にクレイグ・モートンというライバルQBがいた為に、通算成績は派手なものはないが、普通にNFL入りして1年目からスターターを任されていたら、マリーノやマニングに近い数字を叩き出していたのではないだろうか。もう少し研究してみたいプレイヤーである。

 そうして、ここまで15回放映されてきた「アメリカズ・ゲーム」であるが、その中でも傑作はやはり、第15回の「レイダース」編であろう。私は抱腹絶倒した。
 お調子者のマット・ミレンが有る事無い事デタラメに話すのも可笑しかったが(彼を見ると、私は巧言令色鮮矣仁という言葉を思い出す。)、それよりも傑作だったのは、後年選手会の重役も務めるような人格者、ジーン・アップショーの話である。その聖人君子のような顔で、レイダースのバカ話をされたら、そりゃ笑わずにはいられない。

 一例を挙げると、
 「レイダースはあぶれ者集団である。レイダースをあぶれたら、それは終わりである。」

 中でも一番の傑作は何と云っても、
 「レイダースというチームを一口で表すと、それはアル・ディビスである。」

 もしかしたら、アップショーの言葉ではないかもしれないけれど、大体こんな調子の「レイダースあるある」が45分間ノンストップで続くのが、この「第15回レイダース編」である。

 ちなみに、ここまでの15回の「アメリカズ・ゲーム」で最も沈痛だったのは、第5回の「コルツ編」である。わたしはちょっと涙ぐんだ。それはウソ。

                                                                2011/6/1
カバー2とタンパ2  コルツファンを永らくやっていると、どうしてもカバー2という言葉を使わざるを得ない。実際、当サイトでもマニングの次に多く使用されている固有名詞はカバー2だと思う、調べていないけど。
 で、そのカバー2に近い言葉としてタンパ2という言葉がある。つうか概念がある。

 私は、このタンパ2という言葉を、カバー2というプレイを1試合を通して、即ちシーズンを通して、チームの基本ディフェンス体型として、即ちスキームとして使う場合の言葉と勝手に解してきた。カバー2はプレイの名称であり、それをスキームに格上げするとタンパ2になると思い込んでいた。思い込むというよりは、そんな感じかな〜ぐらいに思っていた。で、それを初めて大々的にやったのがダンジー時代のタンパペイ・バッカニアーズなので、それを転じてタンパ2と言うのだと勝手に解釈していた。

 そういった意味では、ダンジー以降のコルツもまさしくタンパ2スキームなのであろうが、インディアナポリスなのにタンパ2だとややこしくなるかなあと思って、スキーム的な意味でも敢えてカバー2で押し通してきた。

 ところが、過日、「アメリカンフットボール入門」的な本(本当の題名は忘れた。)を近所の本屋で得意の立ち読みをしていると、カバー2もタンパ2も同じくプレイの名称であるという事を発見した。びっくりした。

 カバー2というのは、言わずもがな、所謂カバー2で、タンパ2というのはその体型からMLBをディープのミドルゾーンに下げてカバー3っぽく守るゾーン守備体型だと説かれていた。すなわち、両者ともにプレイの名称であり、即ち同カテゴリーであり、先に書いた格上げ的な意味は無い事を知った。入門書は読んでみるもんですね。

 ただまあ、この正解に対して、ちょいといちゃもんを付けてみると、カバー2というディフェンス体型を一試合丸々使うとすれば、当然ディープが薄くなるので、それをカバーするためにMLBがサポートに回るというのは自然な発想である。ただ勿論、ずっとディープに張り付いていれば、当然アンダーニースが薄くなるし、張り付かなければ当然ディープが薄くなる。そこで、MLBが臨機応変に、勿論DCからの指示もあるだろうが、基本的には自身の判断で、自由に動き回るのが、カバー2つうかタンパ2つうか、そういうものだと思っていた。

 そこで、当然、カバー2スキームの中で唯一頭を使うポジションがMLBであり、先刻解雇されたゲイリー・ブラケットは、ドラフト外ながらも、そのおでこ、もとい頭を買われて、スターターに起用されたと思っていた。ちなみに、カバー2スキームに於いて、残りの10個のポジションは、やる事は比較的単純である。DLは基本パスラッシュのみ、ほかの6つは自分のゾーンを守ってりゃ良いだけである。判断力はあまり求められない。

 まあ、MLBが前にいればカバー2、後ろに下がればタンパ2、確かにそれで良いのかもしれないが、でも、それだと、ダンジーの用いるカバー2スキームにおけるMLBの特殊性は説明しきれないのではないかと思う。ダンジーのMLBは、唯一の頭脳的なポジションなのである。少なくとも、私の見た限り、DCの指示に従うのみで、前に行ったり後ろに下がったりしていた訳ではない。それはちっと、ブラケットに対して失礼というものだ。アーラッカーやシェルトン・クォールズ、そうしてジャック・ランバートに対しても。

 という訳で、私がこの稿で言いたいのは、このサイトで私の用いるフットボール用語やバスケットボール用語は結構いい加減という事である。なんかおかしいなあと思ったら、あなたの頭の中にあるのが正解です。自分で修正しましょう。そうして、厳しく突っ込まないように。突っ込んでもいいけど、「全部直せ。」とか言われても、直せないから。

 ちなみに、どちらかのサイドにWRを3人固める体型を私はバンチだと思っていたが、上記の本によると、QBがアンダーセンターの場合はバンチで、ショットガンの位置にいる時は、別の名称になるみたい。その名称は忘れちゃったけど。逆だったかな。うろ覚え。

                                                         2012/3/14(水)
SEとFL  上記の記事に続いて、勘違いシリーズ第2弾である。

 最近、PFWのドラフトガイド誌を購ったのであるが、今年つうか昨年あたりから、このPFWのドラフトガイド誌で各ポジションが細分化され、例えばRBだったら、CMP(コンプリートの略かと思われる。)、SPD、PWRと3つに分けられ、それぞれ、エブリダウン・バック、スピード派、パワー派という訳である。

 選手の特徴がより分かりやすいという事で、それはそれで歓迎なのであるが、WRの項目も、Z、X、Fと三つに分けられ、Zは体格派パワー派、Xはスピード派、Fはクイックネス派という事になっている。

 それはそれで構わないのであるが、更によく読むと、このZタイプ、即ち体格派パワー派はフランカー・タイプ、Xタイプのスピード派はスプリット・エンド・タイプ、Fは当然スロット・タイプとなっている。

 この表記を見て、私はビックリした。Fのスロット型には何の異存も無いのであるが、Zのパワー派がフランカー型、Xのスピード派がスプリット・エンド型というのには驚いた。私は逆、すなわち、スピード派がFL、パワー派がSEだと思い込んでいたからだ。SEの方がCBに1ヤード近い分、体格が要求されるので、SEの方がパワー派体格派だと思い込んでいたのだ。

 2WR2TE、3WR0TE、4WR等々が当たり前の昨今においては、もはやこの区分けもあんまり意味が無いのかもしれないが、ちょっち驚いた。

 ちなみに、上の記事にあるショットガンの時のバンチはトリップスと言うみたい。今日、同書を立ち読みして、確かめてきた。

                                                        2012/3/20(火)